...到底僕は佐藤と共に天寿を全うする見込みはない...
芥川龍之介 「佐藤春夫氏」
...完たく無量無辺四劫に亘るの天寿(てんじゆ)を呼吸して合一す...
石川啄木 「閑天地」
...自分はきっと天寿(てんじゅ)を俟(ま)つ迄もなく殺害(さつがい)せられてしまうに決っていると確信しているのだから...
海野十三 「電気看板の神経」
...自ら其天寿を短縮するを非難せり...
高木敏雄 「比較神話学」
...今更、こんな古めかしいことを、申し上げるのも、お笑い草だが――然し、斉彬の斉興に対する、子としての至情を見るとき、斉興が、ああいう仁ゆえ、久光を後見としては、後見が、二人あるように、斉興は、黙っておるまい、と思えるゆえ、斉彬の心としては、今暫く、後見は、斉興としておき、天寿を待って、久光が立つ...
直木三十五 「南国太平記」
...それで私は天寿の許す限り趙州の顰(ひそみ)にならつて奮励する心組(こゝろくみ)でゐる...
夏目漱石 「点頭録」
...第五条 天寿を全うするは人の本分を尽すものなり...
慶応義塾 「修身要領」
...勅を請うて太子が日ごろ説かれ給うた天寿国のもようを図がらにあらわしてそこに太子御往生の容子をみられんことを念じられた...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...「天寿国繍帳」はこの極みに達していると語られる...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...天寿命あり汝の力にあらず...
山本周五郎 「新潮記」
...天寿を全うせしか?また...
吉川英治 「江戸三国志」
...あるいは江戸市西北の未開の曠野(こうや)にかくれて天寿を全(まっと)うせしか?5 またピオは花をこのみ...
吉川英治 「江戸三国志」
...曹操の天寿もここに尽きるの兆(しるし)というほかはない...
吉川英治 「三国志」
...或いは、その天寿を、もう十年とも、思ったであろうと察しられる...
吉川英治 「三国志」
...――しかるに人間の天寿がある...
吉川英治 「新書太閤記」
...人には天寿がある...
吉川英治 「新・水滸伝」
...天寿を全(まっと)うされ...
吉川英治 「随筆 新平家」
...およそ知れている自分の天寿(てんじゅ)だけであった...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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