...到底僕は佐藤と共に天寿を全うする見込みはない...
芥川龍之介 「佐藤春夫氏」
...察するに子規子幸(さいわい)に天寿を得たりとするも...
伊藤左千夫 「絶対的人格」
...天寿を全うすることあたわざるは...
井上円了 「おばけの正体」
...天寿を全うして居たのである故...
丘浅次郎 「自然の復讐」
...官位を極めしめ給うて後の御事にして謂はば天寿...
太宰治 「右大臣実朝」
...未だ天寿を全うせずして十年前に病死したる人なり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...一日も早く仏門に入って悠々と天寿を完(まっと)うなされと書いてある...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...というのは、そういう不幸な受刑者の命の緒をつなぎとめ、天寿が終るまで、ゆるゆると生きつづけさせる延命薬のようなものが発明されていて、渇きの頂上で水に混ぜてこっそり飲ませる...
久生十蘭 「新西遊記」
...何らかの程度において人間の天寿を短縮するに役立つあらゆる原因を含むものである...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...勅を請うて太子が日ごろ説かれ給うた天寿国のもようを図がらにあらわしてそこに太子御往生の容子をみられんことを念じられた...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...現代の私たちは千余年前にできたあの中宮寺(ちゅうぐうじ)に蔵する「天寿国曼荼羅(てんじゅこくまんだら)」の色彩の前に...
柳宗悦 「工藝の道」
...あるいは江戸市西北の未開の曠野(こうや)にかくれて天寿を全(まっと)うせしか?5 またピオは花をこのみ...
吉川英治 「江戸三国志」
...或いは、その天寿を、もう十年とも、思ったであろうと察しられる...
吉川英治 「三国志」
...「どうにもならないものが人間の天寿(てんじゅ)だ...
吉川英治 「新書太閤記」
...左様に存じますれど……天寿...
吉川英治 「新書太閤記」
...白面郎の鄭天寿(ていてんじゅ)だ...
吉川英治 「新・水滸伝」
...しごく平凡にまた平和に天寿を全(まっと)うしたろうにと思われる...
吉川英治 「随筆 私本太平記」
...天寿にはかぎりがある」「気のながい」「いや...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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