...この天与の福を失ふやうな事になつたのである...
芥川龍之介 「酒虫」
...ソシテ僕ガソノ天与ノ幸運ニ十分酬(むく)イテイナイヲ知ッタナラバ...
谷崎潤一郎 「鍵」
...けれどもこう云う天与の時を逃(の)がしては武士の冥加(みょうが)に盡きる...
谷崎潤一郎 「武州公秘話」
...天与の偶然に基くもので...
戸坂潤 「技術の哲学」
...この父母の天与の権威と愛とをまず承認していただきたい...
永井隆 「この子を残して」
...「天与の砂糖にまさる人工のサッカリン」と商人は宣伝しています...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...天与の物資そのものを目的とします...
中里介山 「大菩薩峠」
...すなわち天与(てんよ)の恩恵(おんけい)にして...
福沢諭吉 「瘠我慢の説」
...天与のこの恩恵を活かして学問のために余生を剰(あま)すところなく捧げるつもりです」B「終戦後...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...それは或る天与の性質をもっている...
三木清 「人生論ノート」
...条件がないということがそれを天与のものと思わせる根本的な理由である...
三木清 「人生論ノート」
...古代の稀な・優秀な・そしてあれほどに天与の力をゆたかに恵まれていた・人々は...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...天与の理性が我々の空想した誤れる神像を通じて我々に与えた・あのように粗雑千万な・神に関する知識のひよわい萌芽をも...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ここで私たちはこの仕事が最初から如何(いか)に天与の恵みに頼っているかを知ることが出来る...
柳宗悦 「樺細工の道」
...誰だとてその天与の黄ばんだ調に...
柳宗悦 「和紙の教へ」
...不正漁業を奨励して天与の産業を破壊している事その事が...
夢野久作 「爆弾太平記」
...天与の機会も見過してのべつ引き籠っておられては...
吉川英治 「三国志」
...天与の才に対する尊敬の念は失わるべきでない...
和辻哲郎 「世界の変革と芸術」
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