...誰か園の梅の花ぞも久方の清き月夜にこゝだ散り来るほとゝぎす来啼きどよもす橘の花散る庭を見む人や誰天の川霧たちわたり彦星のかぢの音聞ゆ夜の更け行けば今朝啼きて行きし雁金寒みかもこの野のあさぢ色づきにけるあが宿の秋萩のへに置く露のいちじろしくもあれこひめやも率直なる感情を高朗なる調子でうたう万葉の詩人をなつかしく思う...
高浜虚子 「丸の内」
...白い霞(かすみ)のような天の川が果てから果てへ流れている...
谷崎潤一郎 「秘密」
...節穴や我が初空もうつくしきうつくしや障子の穴の天の川うつくしいといふ言葉がおもしろい...
種田山頭火 「其中日記」
......
長塚節 「長塚節歌集 上」
...心頭先(ま)づ浮び来る者はあら海や佐渡(さど)に横たふ天の川 芭蕉真夜中やふりかはりたる天の川嵐雪(らんせつ)更(ふ)け行くや水田(みずた)の上の天の川惟然(いぜん)などなるべし...
正岡子規 「俳諧大要」
...見様(みよう)によればただ一筋の天の川は幾様にも変り得べき者なりしを合点(がてん)するなるべし...
正岡子規 「俳諧大要」
...天の川の目立つて高い空を撫でて來る夜風に吹かれてゐた...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...天の川がしらしらと南から北へ亘ってゐるのが見え...
宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」
...〕そして青い橄※の森が見えない天の川の向ふにさめざめと光りながらだんだんうしろの方へ行ってしまひそこから流れて来るあやしい楽器の音ももう汽車のひゞきや風の音にすり耗らされて〔〕ずうっとかすかになりました...
宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」
...」ごとごとごとごと、その小さなきれいな汽車は、そらのすすきの風にひるがへる中を、天の川の水や、三角標の青じろい微光の中を、どこまでもどこまでも走つて行くのでした...
宮沢賢治 「銀河鐵道の夜」
...あのね、天の川の岸にね、おつかさんお話なすつたわ...
宮沢賢治 「銀河鐵道の夜」
...またこれを巨きな乳の流れと考えるならもっと天の川とよく似ています...
宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」
...みんな天の川の砂が凝(こご)って...
宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」
...」カムパネルラが少しそっちを避けるやうにしながら天の川のひととこを指さしました...
宮沢賢治 「〔「銀河鉄道の夜」初期形一〕」
...それがたちまち天の川になった...
柳田国男 「年中行事覚書」
...すぐにそれを着て天の川の向う岸へ飛んで行かれたというのは...
柳田国男 「年中行事覚書」
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横瀬夜雨 「花守」
...天の川に投句をはじめた...
芝不器男 「不器男句集」
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