...殆(ほとんど)人工に近い大輪の菊の花が...
芥川龍之介 「舞踏会」
...26またたきのうちに香(か)をこめて みちにちらばふ むなしい大輪のばらのはな...
大手拓次 「藍色の蟇」
...薔薇(ばら)の大輪...
太宰治 「愛と美について」
...田舎の刺青師ゆえ、薔薇の花など手がけたことがない様で、薔薇の大輪、取るに足らぬ猿のお面そっくりで、一時は私も、部屋を薄暗くして寝て、大へんつまらなく思いましたが、仕合せのことには、私よほどの工夫をしなければ、わが背中見ること能(あた)わず、四季を通じて半袖(はんそで)のシャツを着るように心がけましたので、少しずつ忘れて、来年は三高文丙へ受験いたします...
太宰治 「虚構の春」
...何とか云う名の洋紅色大輪のカンナも美しいが...
寺田寅彦 「札幌まで」
...この四人は八官町の大輪田を辞し...
中里介山 「大菩薩峠」
...砕かれた大輪の花のように...
野村胡堂 「女記者の役割」
...大輪の牡丹(ぼたん)を見るような血潮ではありませんか...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...蔓(つる)を切られた大輪の朝顏のやうにゆらりと落ちて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...不具者のような大輪の菊の花なり...
林芙美子 「新版 放浪記」
...薄曇りしている庭にきのうの朝売りにきたのを小糸が買った大輪の朝顔がひとつ...
正岡容 「小説 圓朝」
...それらの大輪の環円人花はちょっと廊下からは花びらを見るのに似ていて...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...大輪の朝顔の瑠璃色なのが...
柳田国男 「故郷七十年」
...この薄黄(うすき)なる大輪(たいりん)を賓客(まらうど)よ...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
...四尺五寸の杖は九尺の大輪を描いて...
吉川英治 「剣難女難」
...大輪田ノ泊(とまり)といい...
吉川英治 「随筆 新平家」
...大輪田ノ泊の開港...
吉川英治 「随筆 新平家」
...一角の大刀を大輪(おおわ)に払うと...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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