...もし大袈裟に形容すれば...
芥川龍之介 「上海游記」
...無責任な新聞紙に大袈裟に伝えられるほどの不徳が美妙にあったとは思われない...
内田魯庵 「美妙斎美妙」
...総監は大袈裟に騒がれることを恐れている様子である...
海野十三 「深夜の市長」
...大袈裟に畳み掛けた質問にでも出会(でくは)しはしなからうかと怯々(びく/\)ものでゐた...
薄田泣菫 「茶話」
...たいそう大袈裟に聞えます...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...こんな工合いに大袈裟に腕組みをしているところなど...
太宰治 「小さいアルバム」
...とひどく大袈裟に窮状を訴へ...
太宰治 「津軽」
...なにい!」と言つて頗る大袈裟に奥さんに向つてこぶしを振り上げ...
太宰治 「津軽」
...痔がよくなつた、昨春以来の脱肛が今朝入浴中ほつとりとおさまつた、大袈裟にいへば、十五ヶ月間反逆してゐた肉塊が温浴に宥められて、元の古巣に立ち戻つたのである、まだしつくりと落ちつかないので、何だか気持悪いけれど、安心のうれしさはある...
種田山頭火 「行乞記」
...わざとその人の欠点や弱点を大袈裟に批評したり何かするものがあるが...
田山録弥 「批評」
...このプラスのものとは、云うまでもなく、対象への関心の持ち方、批判とか解釈とか要望とかいうもので、大袈裟に云えば、先の見通しをも含めた現実整理の仕方であり、主観的に高調すれば、現実に加えられた作者の心血となる...
豊島与志雄 「文学への実感について」
...少し大袈裟にいえば...
中谷宇吉郎 「稲の一日」
...このへんのところは少々大袈裟に書いてくれても嘘にはならない...
久生十蘭 「南部の鼻曲り」
...なんだったの?」安は大袈裟に首をひねって...
久生十蘭 「野萩」
...とめは大袈裟に頷いて...
久生十蘭 「魔都」
...人は大袈裟に話したがるものですからね...
正宗白鳥 「昔の西片町の人」
...中尾は大袈裟に頭をかいた...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...大袈裟にいへば心身ともに疲れるのである...
吉川英治 「折々の記」
便利!手書き漢字入力検索