...大盃(おおさかずき)になみなみと注いだすばらしいホックハイム葡萄酒(ぶどうしゅ)でいつも威勢をつけられた...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「幽霊花婿」
...空が漂ふ青色(あをいろ)のこの大盃(おほさかづき)を...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...そのまま一息にぐっと大盃を飲み干してしまった...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...私の場合は、あの大盃に、私の貧しい約二十種類の著書が載つてゐるといふ按配なのである...
太宰治 「津軽」
...ポンス酒の泡立っている大盃などが各自の美味(おい)しそうな湯気を部屋中に漲らして...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...敷皮の上に立ちながら大盃(おにさかづき)を三度傾けさせ給へば...
中里介山 「大菩薩峠」
...近くにあった朱塗の大盃を取って引寄せ...
中里介山 「大菩薩峠」
...左手に擧げた朱塗の大盃を半分乾すと...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...片肌ぬぎに團扇づかひしながら大盃に泡盛をなみなみと注がせて...
樋口一葉 「たけくらべ」
...僕だつて屡々大盃を傾けながら詰め寄る彼に襲はれてゐるが...
牧野信一 「沼辺より」
...大盃に擬した抱へる程のドンブリ鉢に何か好ましくない木の香りのする見たいな熱湯の酒をなみ/\と盛つたのを順次に手渡して一口宛ガヴリと呑んでは...
牧野信一 「舞踏会余話」
...」私達は酒場の隅で二三人の郎党を引き伴れて大盃を傾けてゐる太十の笑ひ声に気づくと同時に...
牧野信一 「武者窓日記」
...組の大盃のまわってくるのを待たずに...
柳田国男 「木綿以前の事」
...かなりな大盃で、万右衛門は七兵衛の顔色をうかがいながら、むっつりと、黙って飲んだ...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...広くはないが庭一面に大盃(おおさかずき)という楓樹の林...
山本笑月 「明治世相百話」
...又も大盃を呷(あお)り付けて...
夢野久作 「笑う唖女」
...孟獲も果ては大盃でがぶがぶ飲み乾した...
吉川英治 「三国志」
...お気づかいなく』大盃小盃...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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