...いざとなると大掴みながらに急所を押えることを知っている...
有島武郎 「星座」
...――人を見て稍もすれば大掴みに値ぶみをしたり早呑込(はやのみこ)みの侮蔑をしたりすることが多い...
伊藤野枝 「S先生に」
...それは先生御自身で仰云る「――大掴みに値ぶみしたり...
伊藤野枝 「S先生に」
...而(し)かも漠然たる大掴みの語の中に※然(しゃくぜん)として滓(くろな)すべからざる真理が存する...
大隈重信 「永久平和の先決問題」
...相模の名で大掴みに記されていたものが...
田中貢太郎 「日本天変地異記」
...無くなつた金は大掴みに三百兩と聽いた七助は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...無くなった金は大掴みに三百両と聴いた七助は...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...故に豪放の中に慎重を寓し事の細目にまで渉つて齷齪はせぬが大局を掴むに大掴みに掴まぬ...
二葉亭四迷 「旅日記」
...自分は人性を善なりと大掴みにきめてかゝれないと同時に...
宮原晃一郎 「愛人と厭人」
...然し、十三世紀の頃から始まつて、現在まで約八百年に亘るスカンヂナヴィア文學の全貌を、此處に十分に申述べることは、たうてい不可能でありますから、ここでは傍系のフインランドや中世からのイスランドは措きまして、主要な丁、諾、瑞の三國について、ごく大掴みに、申上げることに致しませう...
宮原晃一郎 「スカンヂナヴィア文學概觀」
...大掴みな反省ではあろうが...
宮本百合子 「概念と心其もの」
...物事を極端に大掴みにしてみるか...
森本薫 「みごとな女」
...そこは大掴みな豪傑代表が二人も揃っていたので...
夢野久作 「近世快人伝」
...且つこれをリードして行く芸術であるという三段論法が大掴みながら考えられる...
夢野久作 「能とは何か」
...極めて大掴みに考えて見ますと...
夢野久作 「鼻の表現」
...これは政治家的な大掴みではあるが日本人の血液の中に特殊なものがあることは信ぜられるのである...
吉川英治 「折々の記」
便利!手書き漢字入力検索