...大手を振って、薄汚ない服を着ながら、大道(だいどう)せましと乗り込んだ吾等一行の有様を見て、細い目を見張ったのも痛快じゃった...
押川春浪補 「本州横断 痛快徒歩旅行」
...泊まってやるぞ!』私は大手を振って...
井上貞治郎 「私の履歴書」
...大手を振って帰って来た...
江戸川乱歩 「接吻」
...その前を大手を振って通っても見出されぬ...
江見水蔭 「怪異黒姫おろし」
...大手を振って家へ帰れるというわけになるのです...
太宰治 「新釈諸国噺」
...大手を振って学界をまかり通るところに...
知里真志保 「アイヌ語学」
...あたかも自分がひとりで大手を振って歩いているような気持ちがするであろう...
寺田寅彦 「空想日録」
...今日(きょう)から小学第一年生だと小さな大手を振って行く...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...大手を振って通ると...
中里介山 「大菩薩峠」
...幸福な天才メンデルスゾーンメンデルスゾーンの名は、一たびナチスのユダヤ人排撃運動に禍(わざわ)いされて、ドイツの音楽教科書からまで削られたが、メンデルスゾーンの名は亡ぼしても、その優(すぐ)れた音楽は抹殺する由(よし)もなく、単に「ヴァイオリン協奏曲(コンチェルト)=ホ短調」と書き、「真夏の夜の夢=序曲」と書いて、メンデルスゾーンの作品を演奏し続ける有様であったが、最近いかなる緩和策(かんわさく)があったものか、再びドイツの教科書にメンデルスゾーンの名を復活し、その音楽もまた、大手を振って、ドイツ楽壇を賑わしているということである...
野村胡堂 「楽聖物語」
...大手を振って出て行った者があることに気が付きました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...それから国道の上を大手を振ってあの男のほうに近づいていった...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...大手を振ってのさばってるんだ...
山本周五郎 「さぶ」
...大手を振って棕梠箒売が引返して来た時には...
夢野久作 「近世快人伝」
...どうかして大手を振って歩けるようにして遣りたいと思っていた矢先だったから...
夢野久作 「爆弾太平記」
...ね、行って下さいよ」「そんなに云うなら、行ってもいいが、どうも、この頭がまだ、気がさして、世間を歩く気がしないのだ」「いつまで、鬱(ふさ)ぎこんでいないで、大手を振って、歩けばいいじゃありませんか...
吉川英治 「松のや露八」
...大手を振って入って行った...
吉川英治 「宮本武蔵」
...大手を振って従(つ)いて来い』両作・川中島一長国寺の広い境内(けいだい)は人で埋っていた...
吉川英治 「山浦清麿」
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