...今日ではもう常識範囲ではないか」夫人はそこで長大息(ちょうたいそく)した...
海野十三 「ヒルミ夫人の冷蔵鞄」
...画工は大息つきて一つところを馳せめぐりたり...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...しかたがねえ!」と長大息(ためいき)をついて...
田山花袋 「田舎教師」
...脚神速のアキリュウス大息しつゝ彼に曰ふ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...都城を破るアキリュウス見たるトロイア勇將は、 550敵の迫るを待ち乍ら立ちて心肝惱しつ、大息しつゝ、剛強の心の中に念じ曰ふ546 IV 467.『あゝ進退を如何にせむ? 衆の恐れて紛々と逃げ去るほとり、我も亦アキルリュウスを逃れんか?彼は我にも逐ひつきて手向ひ得ざる身を討たん...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...大息してなげいて言うには...
中里介山 「大菩薩峠」
...女と云うものは始末におえない物件だからなあ」と主人は喟然(きぜん)として大息(たいそく)を洩(も)らした...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...潰してならぬ家名を持たぬ身分であったら……」鳥居甲斐は幾度も幾度も長大息しました...
野村胡堂 「礫心中」
...顎十郎のそばへ膝行(いざり)よると、大息をついて、「やはり、お推察通りでございました」顎十郎は、うなずいて、「そうだろう、……それで、藤波のほうはどうだ...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...とつぜん立ちどまってはげしく大息をつき...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...私達は長大息を洩らした...
牧野信一 「三田に来て」
...只長大息の餘余山陰諸國歴遊中之日誌を閲して...
松浦武四郎 「他計甚※[#「麾」の「毛」に代えて「公の右上の欠けたもの」、第4水準2-94-57](竹島)雜誌」
...自国におりて広重や北斎のむかしの神社の浮世絵を集むるがましと長大息して...
南方熊楠 「神社合祀に関する意見」
...思い出して……成る程……そうであったかと長大息するに違いないのだから……そうして物質的にも精神的にも恵まれた...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...モリエエルは机上の稿本を攫(つか)んで足下(あしもと)に抛(なげう)ち長大息(ちやうたいそく)して長椅子(デイン)に倒れる...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...周瑜はなお肩で大息をついていたが...
吉川英治 「三国志」
...大息ついたまま茫然(ぼうぜん)としていたが...
吉川英治 「新・水滸伝」
...やがて百射が終ると、「水、水」忠利は、大息でいった...
吉川英治 「宮本武蔵」
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