...大川端(おおかわばた)の川風に俥上の微醺(びくん)を吹かせながら...
芥川龍之介 「開化の良人」
...あれほどしばしば訪問した彼の大川端の邸宅にも...
芥川龍之介 「開化の良人」
...大川端から投身自殺(とうしんじさつ)――はて...
海野十三 「火星兵団」
...昔彼が好んで徘徊していた大川端へブラリと出かけた...
海野十三 「ヒルミ夫人の冷蔵鞄」
...夜、新らしい広い道、大川端、水にうつってる向う岸の明るい灯、銘酒屋のらしい女、雀の巣の片岡さん……その全体がどうもしっくりいかないで、俺の注意を惹いた...
豊島与志雄 「溺るるもの」
...長吉(ちやうきち)は浜町(はまちやう)の横町(よこちやう)をば次第に道の行(ゆ)くまゝに大川端(おほかはばた)の方へと歩いて行つた...
永井荷風 「すみだ川」
...私は毎年(まいねん)の暑中休暇を東京に送り馴れたその頃の事を回想して今に愉快でならぬのは七月八月の両月(ふたつき)を大川端(おおかわばた)の水練場(すいれんば)に送った事である...
永井荷風 「夏の町」
...銀鼠から桃色に明けて行く大川端の春を眺めて居ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...神田から大川端へ飛びます...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...明治の末から大正のはじめにかかる大川端情緒を...
長谷川時雨 「大川ばた」
...小山内薫氏の書いた小説『大川端』や『落葉』に出てくる木場(きば)の旦那...
長谷川時雨 「お墓のすげかえ」
...矢の倉河岸(がし)(大川端)に死ににゆこうとしたら...
長谷川時雨 「明治座今昔」
...「大川端でもドライヴしましょう...
久生十蘭 「あなたも私も」
...切っ先きを突きつけたら、何でもない――その寮というのは、廻船問屋の別荘で、大川端、浜町河岸の淋しいあたり――一方は川浪(かわなみ)、三方は広やかな庭――丸木屋とは、長崎以来の、これも、深い因縁(いんねん)の仲だ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...大川端の場、棒縞(ぼうじま)の糸織(いとおり)の一枚小袖、御納戸(おなんど)博多の帯一本差し、尻端折(しりはしょ)り雪駄ばきにて、白縮緬のさがりを見せ、腕組をしながら出て、花道の附(つけ)ぎはにとまり「金がかたきの世の中とはよく云つたことだなあ」と云ふ白(せりふ)、しんみりとせり...
三木竹二 「両座の「山門」評」
...平右衛門町(へいえもんちょう)をぬけて大川端へ出た...
山本周五郎 「柳橋物語」
...そのまま平右衛門町(へいえもんちょう)から大川端へと出て来た...
山本周五郎 「柳橋物語」
...大川端をすぐ前にして...
吉川英治 「江戸三国志」
便利!手書き漢字入力検索