...みな一代の大天才が幾十年の深酷な生涯の閲歴からの收獲物であつて...
會津八一 「趣味の修養」
...新しき戦略を創造するためには大天才の頭脳が必要であった...
石原莞爾 「戦争史大観」
...将来恐るべき大天才とその頃松洲氏が喝破したのはえらいと思います...
上村松園 「昔のことなど」
...美妙がもし裸蝴蝶時代に早世したなら必ず一代の大天才なるかのように天下を挙げて痛惜哀悼を惜まなかったろう...
内田魯庵 「美妙斎美妙」
...不世出の大天才と折紙をつけられた鴨下ドクトルの脳力さえ...
海野十三 「蠅男」
...更に仏国内にはこの風雲の変に乗じて一大天才ナポレオンが擡頭し...
大隈重信 「永久平和の先決問題」
...その時聖徳太子のような曠古(こうこ)の大天才が此世に顕(あらわ)れて一切の難事業を実に見事に裁決させられた...
高村光太郎 「美の日本的源泉」
...それが石川啄木(たくぼく)という大天才の書いた本よりも...
太宰治 「ヴィヨンの妻」
...それこそ大天才でなければ到達出来ないほどの至難の事業じゃないか...
太宰治 「風の便り」
...と私はいよいよこの歌の大天才に対して親狎(しんこう)の情を抱(いだ)き...
太宰治 「惜別」
...「君は押し黙ることにかけては大天才だ...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「唇のねじれた男」
...この特徴を形造った大天才は...
永井荷風 「妾宅」
...不世出の大天才であったことを「わずかに悟った」にすぎなかったと言われている...
野村胡堂 「楽聖物語」
...昔から老人が若い妻をめとった例は決して少くありませんが、ゲーテのように、稀代の大天才が、年齢の距(へだた)りを越えて、若い少女の心を引付(ひきつ)けたのは別として、多くの場合それは、不純な動機や事情で結び付けられるのが普通で、国府金弥老人と鈴子夫人の間にも、面白からぬ噂があり、出雲(いずも)の神様の赤縄の代りに、極めて現世的な黄金のロープで結び付けられたことは、容易に想像されることであります...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...ギリシアの科学開発が大天才の発揮であったことは...
三上義夫 「芸術と数学及び科学」
...そして空しき名聲は勿論のことまたその藝術に大天才の閃をもつてゐる譯でもありません...
水野仙子 「響」
...あの位晩年下らない作をつくった大天才は絵画史にも例が少い由...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...やはりマチスも大天才だと感歎した...
横光利一 「欧洲紀行」
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