...尤(もっと)もその又戯画の大半は悪魔をも憂鬱(ゆううつ)にするに違いない...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...スパイの大半は捕縛(ほばく)せられ...
海野十三 「地球要塞」
...見ると群集の大半は...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...月の大半は楽屋泊りをしているという小柳雅子がもし火事を見に出ていたら...
高見順 「如何なる星の下に」
...これに對する文壇の評論の大半は...
太宰治 「『猿面冠者』あとがき」
...その大半は酒にして...
太宰治 「新釈諸国噺」
...月の大半は東京のその別荘で暮していました...
太宰治 「人間失格」
...大半は周章狼狽為(な)すところを知らなかった...
田中貢太郎 「日本天変地異記」
...一時に豪遊(?)を極めて一と月の大半は文なしで暮らすのだ...
谷崎潤一郎 「The Affair of Two Watches」
...静寂な自然と素朴な人事とに接する喜びの大半は...
豊島与志雄 「蜘蛛」
...これが、いかに、客と、品物と、その店と、彼とを結びつけるか私は、殆ど、購買力の大半は、客が、その品物への知識と、輿味とをもつ事によって、成立つのだと、信じている...
直木三十五 「大阪を歩く」
...「大陸の法律をやっている私たちには、かかる機構は考えにくいのだ」と、わが館の牧野英一専門調査員がその席上で独語しておられたくらいであるから、大半は、その前途に半信半疑であった...
中井正一 「支部図書館三周年に寄せて」
...スタインの探険の成功の大半は...
中谷宇吉郎 「『西遊記』の夢」
...人生の最も專横な緊急事の前にこんなにも當惑して立つてゐる私から! しかも私には彼等が誤りを犯してゐるのがよく解つてはゐますけれど、――それだのに、私は彼等に私の經驗の若干を――私の長びいてゐる孤獨の果實の二三を知らせてやらうとしてゐるのです、(そしてそれが虚榮からだとは私は信じませぬ!)さうして彼女等の家庭の眞ん中にどうにも仕樣のないやうに見棄てられてゐる婦人たちや少女たち、――身邊にもち上つた事柄のためにすつかり怯えてゐる若い新婚者たち、……それから、あてもなく刑務所から出てきて、惡醉したやうな詩を書きながら「文學」の中をうろついてゐる、大半は革命的な、若い勞働者たち、――彼等に何んと言つてやつたものでせう? どんな風にしたら、彼等の絶望した心を引き立たせ、彼等の歪んだ意志を――事件の行きがかり上、ほんの一時的な假りの性格をとつてゐたところの、が現在は、殆どその使ひ方も知らぬ異樣な力として彼等自身のうちに持ち扱つてゐるところの、その意志を調節してやれるでせう?マルテの經驗は、屡、私をしてそれ等の未知の友の叫びに答へるべく餘儀なくさせるのです、若しも何びとかの聲が彼のところに屆いたとしたら、彼はそれに應じたに違ひありませぬ、――そして彼は慈悲深い目的を擲つことの出來ぬやうな行爲を私に形見として遺して行つたのであります...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 堀辰雄訳 「或女友達への手紙」
...我国の著名な刀工の大半は備前備中に住んだといいますから...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...突きまくれッ」堀隊の大半は...
吉川英治 「新書太閤記」
...また、この方の軍兵も、大半は傷つき、この疲れをもって、新手の敵にあたっても、戦(いくさ)の結果はわかりきっておる...
吉川英治 「新書太閤記」
...従来の武蔵研究の材料の大半は九州地方からのみ出たものであって...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
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