...大事そうに二人の所へ持って来た...
芥川龍之介 「路上」
...そうして泣き入る葉子を大事そうにかかえたまま...
有島武郎 「或る女」
...彼は右手に藁半紙を綴(と)じたパンフレットのようなものを大事そうに持っていた...
海野十三 「人造人間事件」
...大事そうに胸に抱いた円い球のなかには...
薄田泣菫 「艸木虫魚」
...ソーンダイクは刷毛箱を大事そうにさげていた...
リチャード・オースティン・フリーマン Richard Austin Freeman 妹尾韶夫訳 「予謀殺人」
...夏にはふんどし一つの姿で浴衣(ゆかた)を大事そうに首に巻いて近所へもらい風呂(ぶろ)に出かけ...
太宰治 「新釈諸国噺」
...神棚へあげておいてくれ」伴蔵はそれを大事そうに執った...
田中貢太郎 「円朝の牡丹燈籠」
...大事そうに抱えて行くお上さんがあります...
豊島与志雄 「坂田の場合」
...久七は新聞紙包みを大事そうに差出した...
豊島与志雄 「特殊部落の犯罪」
...はじめて手首を放して大事そうにお絹の身体を岩蔭に置きました...
中里介山 「大菩薩峠」
...小(ちさ)い嘴に受けた一雫(ひとしずく)を大事そうに...
夏目漱石 「文鳥」
...「今ちょっと見たらこの中には君に不必要なものが紛れ込んでいるね」「そうですか」この大事そうにしまい込まれてあった書付に...
夏目漱石 「道草」
...大事そうにそれを懐へしまうと...
夏目漱石 「明暗」
...差櫛(くし)や珊瑚珠(たま)のついた鼈甲(べっこう)の簪を懐紙につつんで帯の間へ大事そうにしまいこみ...
長谷川時雨 「チンコッきり」
...大事そうにそれを抱(かか)えているのが私を悲しませた...
堀辰雄 「三つの挿話」
...肌着の奥から何か大事そうに取り出した...
吉川英治 「親鸞」
...大事そうに持っている物は...
吉川英治 「梅里先生行状記」
...鷺江(さぎえ)お雪の蝋細工の首が大事そうに抱えられていた...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
便利!手書き漢字入力検索