...もうことしも大みそかが近くなって来ましたし...
太宰治 「ヴィヨンの妻」
...朝起きて坊やと二人で御飯をたべ、それから、お弁当をつくって坊やを脊負い、中野にご出勤ということになり、大みそか、お正月、お店のかきいれどきなので、椿屋(つばきや)の、さっちゃん、というのがお店での私の名前なのでございますが、そのさっちゃんは毎日、眼のまわるくらいの大忙しで、二日に一度くらいは夫も飲みにやって参りまして、お勘定は私に払わせて、またふっといなくなり、夜おそく私のお店を覗(のぞ)いて、「帰りませんか」とそっと言い、私も首肯いて帰り支度をはじめ、一緒にたのしく家路をたどる事も、しばしばございました...
太宰治 「ヴィヨンの妻」
...でも、まあ、大みそか、お正月、百円くらい損してもいいから、一日もはやく現なま掴みたい心理、これは、私たちマゲモノ作家も、君たち、純文学者も変りない様子...
太宰治 「虚構の春」
...年にいちどの大みそかを知らぬ振りして過す事だけはむずかしい...
太宰治 「新釈諸国噺」
...いよいよことしも大みそかが近づくにつれて原田内助...
太宰治 「新釈諸国噺」
...今宵(こよい)だけでも大みそかの火宅(かたく)からのがれる事が出来ると地獄で仏の思い...
太宰治 「新釈諸国噺」
...大みそかをよそにして雪見酒も一興かと存じ...
太宰治 「新釈諸国噺」
...大みそかでお困りにはなっても...
太宰治 「新釈諸国噺」
...一文の金でも惜しいこの大みそかに...
太宰治 「新釈諸国噺」
...大みそかなんぞくそくらえという意気のあらわれであった...
山本周五郎 「年の瀬の音」
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