...例の十台の貨物自動車隊から下(おろ)した夥(おびただ)しい土であった...
海野十三 「地中魔」
...夥しい人夫と土砂と支出を負担して...
谷譲次 「踊る地平線」
...タヾ流シ場ノタイルヤ周囲ノ壁ニ夥シク水ガ飛ビ散ッテ濡レテイル...
谷崎潤一郎 「瘋癲老人日記」
...夥しい獲物を携へてゐた...
津村信夫 「猟人」
...静寂の町々辻々に篝火だけがかくも夥しく焚きなされているということは...
中里介山 「大菩薩峠」
...その夥(おびただ)しいレコードの中から...
野村胡堂 「楽聖物語」
...額にすると実に夥しいもので...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...十三世紀のマルコ・ポロ紀行にいわく尊者の墓へキリスト回々(フイフイ)二教の徒夥しく詣り尊者殺された処の土色赤きを採り帰って諸種の病人に水服せしも効験灼然(いちじるし)と...
南方熊楠 「十二支考」
...その尾に夥(おびただ)しく節あり...
南方熊楠 「十二支考」
...言語に絶して夥しきを...
南方熊楠 「十二支考」
...各男装女装して事を行えばその犯罪夥しく社会動揺少なからず...
南方熊楠 「十二支考」
...自分達は事実に於て夥しい足音と共に飲んでいるのだと感じ...
「一本の花」
...夥(おびただ)しい蛍を見られい...
室生犀星 「津の国人」
...ただもぐもぐと埒(らち)の明かぬこと夥(おびただ)しい...
山本笑月 「明治世相百話」
...★空一面の夥(おびただ)しい星が小さな声で囁(ささや)き合って又ヒッソリと静まった...
夢野久作 「月蝕」
...あとには夥しい砂ほこりが分厚く積っているばかり...
夢野久作 「名娼満月」
...これへ敵上杉の軍勢の来るいわれはないが……何としてか! ……夥(おびただ)しいあの人馬の音は?」彼のことばに...
吉川英治 「上杉謙信」
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