...不景気なこと夥しい...
石川欣一 「山を思う」
...」と夥(おびただ)しく景気を直して...
泉鏡花 「歌行燈」
...小母さんのお夥間(なかま)の気がするために...
泉鏡花 「絵本の春」
...夥多の戰士引き具して戰場さして進ましむ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...半日の馬上に足腰夥(おびたゞ)しく痛めば...
徳冨蘆花 「馬上三日の記」
...左へ夥(おびただ)しく揺れた船は...
中里介山 「大菩薩峠」
...夥(おびただ)しい金銀を...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...これは夥(おびたゞ)しいガラクタの山の中に住んでゐるやうな暮し...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...塀の下に掃き寄せられた夥(おびたゞ)しい鋸屑を見付けたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...しがない讀書子を惱ますこと夥しい...
羽田亨 「聚樂廻り」
...楼上には夥多(あまた)の美室あり...
福沢諭吉 「学者安心論」
...口から夥しいあぶくを吹いて眼を宙に引きつつてゐた...
北條民雄 「間木老人」
...焼石を蔵したかと思はれる位に夥しく痛い熱の塊を感じて...
牧野信一 「F村での春」
...――どういふ理由か好く解らなかつたが彼は夥しい焦燥を感じてゐた...
牧野信一 「公園へ行く道」
...氷結したやうな夥しい星屑が象眼張りのやうに光つた...
牧野信一 「白明」
...某年に飯田安石が此夥(くわ)に加はつた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...それから夥(おびただ)しく並んだ自動車の間を抜けて来るうちにT3588と番号を打った自動車を発見してはっとした記憶が浮み出て来るようである...
夢野久作 「暗黒公使」
...此っ方の栄(はえ)ない事は夥(おびただ)しい...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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