...菓子の種類は夥(おびただ)しい数に上つた...
岩本素白 「菓子の譜」
...霊の王国に来る時は夥多(あまた)の勝利の分捕物(ぶんどりもの)を以てわが主と我とを悦ばせよ」と...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...それでも夥(おびただ)しい人の出入りが目についた...
海野十三 「深夜の市長」
...夥(おびただ)しい泡が真黒(まっくろ)な泥水と一緒に浮び上って来た...
大阪圭吉 「カンカン虫殺人事件」
...夥しい書棚に牽きつけられようとするのを見てとつた Brooks は...
薄田泣菫 「茶話」
...二十歳より二十四五歳前後のいわゆる中年者の口を求める者の数多いことは実に夥しい...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...ゴム類を夥(おびただ)しく集めて来た...
寺島柾史 「怪奇人造島」
...毎日夥(おびただ)しい花が咲いては落ちる...
寺田寅彦 「烏瓜の花と蛾」
...私も夥(おびただ)しい借金もちです...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...夥しくイタヤ楓の若木を植ゑた傾斜を上つて...
徳冨蘆花 「熊の足跡」
...まだまだ夥(おびただ)しく樹木を残している...
永井荷風 「日和下駄」
...棕櫚の木の更に夥しく茂った間に泥土の家が建っていて...
野上豊一郎 「七重文化の都市」
...数え切れないほど夥(おびただ)しく伝えられておりますが...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...夥(おびたゞ)しい拔け荷...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...其都度(そのつど)紛失物(ふんしつもの)が出來(でき)ますやら品物(しなもの)の破損(はそん)などは夥(おびたゞ)しい事(こと)で...
樋口一葉 「この子」
...現今わが邦男女不貞の行い夥しく...
南方熊楠 「十二支考」
...夥しい木材と鉋屑(かんなくず)の中に仕事をしていた...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...夥(おびただ)しい衛生材料と...
夢野久作 「戦場」
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