...近くの山々で獣の夜泣き声が聞えたね...
梅崎春生 「狂い凧」
...むずかる、夜泣きをする、すれば夜の目も合わさずに介抱し劬(いたわ)ってやらねばならぬ...
大隈重信 「現代の婦人に告ぐ」
...録六首丈夫は船乘せむと海界の母が島邊にゆきて還らず小夜泣きに泣く兒はごくむ垂乳根の母が島邊は悲しきろかもちゝの實の父島見むと母島の荒き浪間にかづきけらしもはごくもる母も居なくに母島の甚振(いたぶる)浪に臥せるやなぞ鱶の寄る母が島邊に往きしかば歸りこむ日の限り知らなく秋されば佛をまつるみそ萩の花もさかずや荒海の島まつがさ集(三)七月二十五日...
長塚節 「長塚節歌集 上」
...反歌小夜泣きに兒泣くすなはち垂乳根の母が乳房の凝るとかもいふ花崗岩といふものは譬へば石のなかの丈夫なり...
長塚節 「長塚節歌集 中」
...按摩(あんま)も夜泣き蕎麦(そば)も...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...東禅寺前で夜泣き蕎麦(そば)を二杯も喰っているし――」「刻限は」「雪がチラリホラリ降り出した頃だというから...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...幼兒の夢 幼兒は絶えず夜泣きをし...
萩原朔太郎 「夢」
...夢に魘えて夜泣きをする幼兒の聲ほど...
萩原朔太郎 「夢」
...あんぽんたんは夜泣きをして...
長谷川時雨 「西川小りん」
...三日三夜泣きつゞけし事も有しが...
樋口一葉 「たけくらべ」
...夜泣きうどんの提灯が見えるのに気づいて...
火野葦平 「花と龍」
...夜泣きうどん屋に...
火野葦平 「花と龍」
...殺されたのではあるまいか?)夜泣きの「当り矢」が...
火野葦平 「花と龍」
...如何(いか)にしても常に自信のあったピアニシモが出来なくなって一夜泣き明かしたが...
三浦環 「お蝶夫人」
...鞘(さや)のうちで夜泣きしていた...
吉川英治 「私本太平記」
...嬰児(あかご)の夜泣きが...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...加茂の競(くら)べ馬(うま)に出したら、あれこそ第一でがなあろうに」「ムム、月毛じゃの」「何やら立て札があるわ」「この飼料(かいば)のおん豆を煎(せん)じて飲ますれば、夜泣き、歯ぎしりが止むとある...
吉川英治 「宮本武蔵」
...背中の物干竿(ものほしざお)が夜泣きをしていた折でもある...
吉川英治 「宮本武蔵」
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