...原文通り一夜一夜(いちやいちや)に別けてゐる...
芥川龍之介 「リチヤアド・バアトン訳「一千一夜物語」に就いて」
...夜一夜苦しみ明した...
石川啄木 「鳥影」
...夜一夜踊りおって騒々しいわ...
泉鏡花 「悪獣篇」
...はい、いつもまあこうやって、大神宮様のお庇(かげ)で、繁昌(はんじょう)をいたしまするが、旧の大晦日(おおみそか)と申しますと、諸国の講中(こうじゅう)、道者(どうじゃ)、行者(ぎょうじゃ)の衆(しゅ)、京、大阪は申すに及びませぬ、夜一夜、古市でお籠(こもり)をいたしまして、元朝、宇治橋を渡りまして、貴客(あなた)、五十鈴川で嗽手水(うがいちょうず)、神路山を右に見て、杉の樹立(こだち)の中を出て、御廟(おたまや)の前でほのぼのと白(しら)みますという、それから二見ヶ浦へ初日の出を拝みに廻られまする、大層な人数...
泉鏡花 「伊勢之巻」
...夜一夜(よっぴて)...
泉鏡花 「女客」
...夜一夜(よっぴて)亡念の火が船について離れねえだもの...
泉鏡花 「海異記」
...ともかくも今夜一夜を凌(しの)ぐ画策を定めた...
伊藤左千夫 「水害雑録」
...兎も角も今夜一夜を凌ぐ畫策を定めた...
伊藤左千夫 「水害雜録」
...(まあ今夜一夜だ...
田山録弥 「海をわたる」
...今夜一夜歩かなくつてはなりませんから」「そいつは大変だ……」かういつてKはまた急いで歩き出した...
田山録弥 「草道」
...「幾晩かけても――千夜一夜でもない限り――いいから好きなだけ続けてくれ...
O. H. ダンバー O. H. Dunbar The Creative CAT 訳 「長い部屋」
...夜一夜あのままに貼り付いていたのが朝の光と共に忽然(こつぜん)と消えるのでないかと云うような事を考えた事もある...
寺田寅彦 「やもり物語」
...一夜一夜に多少は太くなるのだろうけれど...
シモン・ニューコム 黒岩涙香訳 「暗黒星」
...夜一夜(よひとよ)唄うにまかせ...
長谷川時雨 「大丸呉服店」
...其夜は由井の浦浪を聞きつゝ夜一夜旅の勞れの寢心にくたびれたる兩足踏みのばせし心よさ...
正岡子規 「鎌倉一見の記」
...夜一夜騒く鶉も鼠も此夜は騒がず...
正岡子規 「夏の夜の音」
...運転を休止した機械は昨夜一夜の南風のために錆(さ)びついていた...
横光利一 「上海」
...ことに、一夜一夜、星の光も温かい春の宵となるにつれて――ある朝だった...
吉川英治 「親鸞」
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