...夜あけ前の、氷点下何度という風は、雪にまみれた二人を更に白くした...
石川欣一 「山を思う」
...夜あけそうそうに宿を抜け出して...
江戸川乱歩 「影男」
...リカは夜あけまへに門を出ました...
オイゲン・チリコフ 鈴木三重吉訳 「そり(童話)」
...夜あけがたに、ガスパールが寝床の上にすわつて、目を見すゑてゐるのを見ますと、私には、ガスパールが、今じぶん、もう目をさましてゐる水車場や、小さいときに、はいつてかきまはした、きれいな小川のことを考へてゐるのが感じられました...
アルフオンズ・ドーデー Alphonse Daudet 鈴木三重吉訳 「村の学校(実話)」
...夫を失いし或る妻の呟(つぶや)き、「夜のつらさは、ごまかせるけれども、夜あけが――...
太宰治 「HUMAN LOST」
...・はれてひつそりとしてみのむし・火鉢ひとつのあたゝかさで足る・なむからたんのう御仏の餅をいたゞく・ふくらうはふくらうでわたしはわたしでねむれない・汽車のひゞきも夜あけらしい楢の葉の鳴る・火の番そこから遠ざかるふくらう二月十四日今日は旧のお正月です...
種田山頭火 「其中日記」
...掘りつゞけてゐる泥蓮・風をあるいてきて新酒いつぱい・寺があつて墓があつて梅の花風が出てきて冬が逃げる雲の一ひら二ひら・水底しめやかな岩がある雲のふかいかげ・ちかみちは春めく林の枯枝をひらうてもどる・夜あけの葉が鳴る風がはいつてくる明日から...
種田山頭火 「其中日記」
......
野口雨情 「雨情民謡百篇」
......
野口雨情 「未刊童謡」
...夜あけになって、月だった...
林不忘 「あの顔」
...〈一九五一年 武蔵野市〉夜あけ近く...
原民喜 「心願の国」
...次の夜あけまで待つ必要はない...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...夜あけごろ、半睡(はんすい)のぼんやりした夢の中で、レエヌさんにとった自分の態度を、後悔したり、肯定したり、組(く)んずほぐれつという工合にこねかえしていたが、あんな不当には負けていないほうが本当だという結論がついて、安心してぐっすりと眠ってしまった...
久生十蘭 「キャラコさん」
...まだ島は夜あけ前だ...
平田晋策 「昭和遊撃隊」
...夜あけて物食いに出掛けると...
南方熊楠 「易の占いして金取り出だしたること」
...月見草夜あけ方(がた)に降つた夕立が庭に流した白い砂...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集」
......
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
...朝顔の花は夜あけとともに開く...
蘭郁二郎 「植物人間」
便利!手書き漢字入力検索