...・春雨の夜あけの水音が鳴りだした・唱へをはれば明けてゐる・朝の雨にぬれながらたがやす・白さは朝のひかりの御飯・ぬれてしつとり朝の水くむ・水にそうて水をふんで春の水・春はゆく水音に風がさわいで・春の水のあふれるままの草と魚・晴れて旗日や機械も休んでゐる(追加)・蕗の皮がようむげる少年の夢誰かきた声がする...
種田山頭火 「其中日記」
...もう秋季収穫(アキ)がはじまつてゐる音・出来秋ぬれてはたらく・夜あけの雨が柿をおとして晴れました・十字街はバスが人間がさん/\な秋雨・濡れて越える秋山のうつくしさよ・ぬれてきてくみあげる水や秋のいろはだしであるく花草のもう枯れそめて・ヱスもひとりで風をみてゐるか・秋雨の夜がふける犬に話しかける九月二十日雨...
種田山頭火 「其中日記」
...・けさから旅の草鞋はく蕎麦の花が白く・夜あけ米とぐみぞそばのさいてゐるところ・秋雨の汽車のけむりがしいろいひゞき・てふてふひらりと萩をくぐつて青空へ・うらからきてくれて草の実だらけ(樹明に)・たまたま人がくると熟柿をもぐと・風の日を犬とゐて犬の表情十月六日曇...
種田山頭火 「其中日記」
...変電所の鉄骨ががつちり直角形(改作)・さういふ時代もあるにはあつた蝉とる児のぬきあしさしあし・暑さきはまり蝉澄みわたる一人・ゆふべはよみがへる葉に水をやる・山はゆふなぎの街は陽のさす方へ・炎天まつしぐらにパンクした(自動車)逸郎君に・百合を桔梗に活けかへて待つ朝風・ちつともねむれなかつた朝月のとがりやう・夜あけの風のひえ/″\として月草ひらく七月二十七日曇...
種田山頭火 「其中日記」
...もうじきに夜あけだ...
土田耕平 「峠」
...夜あけ前のあのきつい寒さは...
土田耕平 「峠」
...夜あけ前のあのきつい寒さは...
土田耕平 「峠」
...夜あけの鐘も夕暮れの鐘も...
夢野久作 「ルルとミミ」
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野口雨情 「雨情民謡百篇」
...夜あけんとする故郷に...
萩原朔太郎 「孝子實傳」
...いつも夜あけ方のさびしい野原で...
萩原朔太郎 「散文詩・詩的散文」
...美しい夜あけであった...
林芙美子 「新版 放浪記」
...夜あけになると、奇怪な咳が彼の咽喉を襲つた...
原民喜 「氷花」
...まだ島は夜あけ前だ...
平田晋策 「昭和遊撃隊」
...独り寝はちちと啼くなる小鼠に家鳴りどよもし夜あけぬるかな偶君の留守に一人寝をする夜など...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...夜あけごろ、遠くから蚊(か)がくうんとうなってやって来て網につきあたりました...
宮沢賢治 「蜘蛛となめくじと狸」
...一夜あけると、大蔵の邸は、花嫁の輿の道すじから、門前門外、すべて敷砂(しきすな)され、新郎新婦の起居する一殿の欄下(らんか)を流れる小川の朽葉(くちば)まで、底の透くほど、きれいに清掃されていた...
吉川英治 「私本太平記」
...もう夜あけに近いころとみえて...
吉川英治 「神州天馬侠」
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