...彼女はもともと多情な性質で...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...世人の所謂多情なるものは多情にあらずして深情とか濃情とかいふ方適切ならんか...
正岡子規 「読書弁」
...自分はどちらかといふと多情なる方ならん...
正岡子規 「読書弁」
...(多情とは勿論世俗に所謂に従ふなり)多情なるが故に若し何かの事情により一方に傾けば其方向に固著して他方に向ふこと稀なり...
正岡子規 「読書弁」
...自分の多情なる、徒然に一年の長日月を経過するは一刻千金に折算して八百余万円を浪費するよりも惜しく思はるゝなり...
正岡子規 「読書弁」
...好色がましい多情な男にお思いになるかもしれませんが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...君の恋愛生活は何なのだ」多情な女だと源氏が決めていて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...多情な性質であってその点では人を顰蹙(ひんしゅく)させている女があった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...元来が多情な人ではないのであるから...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...院は御自身の多情なお癖はお忘れになったように...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...多情な方のように父宮も聞いておいでになって...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...御自身の多情なお心からそんな想像もされるようになった宮は...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...多情な御性質とはかねて聞いていて...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...宮も多情な御性質がわざわいして情けなく夫人をお思わせになるようなことも時々はまじるが若君がかわいく成長してくるのを御覧になっては...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...多情なお生まれつきを聞いているのであるから...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...例の多情なお心は...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...おとよが多情な女であり...
山本周五郎 「さぶ」
...『地下一尺集』の諸篇はこの多情な...
和辻哲郎 「享楽人」
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