...豐富なる、多彩なる、陰影と明暗とに饒かなる精神的價値の世界に與らない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...多彩な彼の前半生について長時間語つた...
犬養健 「亜剌比亜人エルアフイ」
...しかしそれが季節的自然現象であるだけにかなりに多彩な詩的題材を豊富に包蔵していることも事実である...
寺田寅彦 「夕凪と夕風」
...哲学の叙述が実際に甚だ豊富な多彩な内容と肉づきを持っているということを妨げる何物もない...
戸坂潤 「思想としての文学」
...多彩なるアラベスク...
富永太郎 「熱情的なフーガ」
...多彩な時間の創造を意味するのである...
中井正一 「現代美学の危機と映画理論」
...その多彩なる色彩である...
中谷宇吉郎 「天地創造の話」
...「謝肉祭」ほど多彩な面白さはないが...
野村胡堂 「楽聖物語」
...多くはその多彩な表情と...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...かつかかるものをその多彩な「志士」活動の社会的地盤とした渋沢栄一の戊辰(ぼしん)前史と比べてみれば...
服部之総 「福沢諭吉」
...あのサタンは多彩な翼を持ち...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...真実に人の胸底に巣喰ふ左様な憧憬や苦悶は最も原始的に多彩な強烈さを持つて蟠居する渦巻であらう...
牧野信一 「凩日記」
...絢爛な多彩な柳桜(やなぎさくら)をこき交ぜたような立派やかな扮り...
正岡容 「小説 圓朝」
...多彩な外界の愛好者となりえないかれは...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...極めて多彩な伴奏効果をあらわし...
山本周五郎 「季節のない街」
...私は多彩な女の断面図にベールをかけるように煙草(たばこ)のけむりをふかした...
吉行エイスケ 「スポールティフな娼婦」
...余りに多彩な雰囲気の中にようやく...
蘭郁二郎 「夢鬼」
...多彩な幕が切って落されるのだ...
蘭郁二郎 「鱗粉」
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