...実際又多少は住してゐたであらう...
芥川龍之介 「文芸的な、余りに文芸的な」
...病死の多少は不幸と極まりきったものではない...
魯迅 井上紅梅訳 「「吶喊」原序」
...売込みも取立ても人一倍の働きだったから金の方も多少は回った...
井上貞治郎 「私の履歴書」
...その時嫉妬の気分も多少は僕にあったらしい...
梅崎春生 「ボロ家の春秋」
...多少は御参考になるかと思います...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...アクセサリーも多少は揃(そろ)えなければならない...
谷崎潤一郎 「鍵」
...水量も多少は増したが...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...多少は百姓の真似(まね)もして見て...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...多少はあなたのおかげです...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...兵法の書を講じさせて聽くと云ふ所から多少は殘つた點もあります...
内藤湖南 「日本國民の文化的素質」
...できたところで、お江戸の町に対して、それほどの恨みがございませんもの」「して、その放火(ひつけ)は誰だ」「それは西郷吉之助というお方でございますよ」「西郷……どこの奴だ」「薩州藩の豪傑でございます、それが、あなた、みんな糸をひいては江戸の市中を今のように騒がせ、追っては江戸の市中を焼き払おうと企(たくら)んでいる親玉でございますね、薩摩の西郷というのが……」「怪(け)しからん」神尾主膳にもまた、多少は、時勢に憤るの気概があるのかも知れません...
中里介山 「大菩薩峠」
...とはいえ鳥を目標として多少は速度を上げるために...
アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 石波杏訳 Kyo Ishinami 「老人と海」
...此慾の為にならば多少は生命を減消するもかまはぬとの考を起したり...
正岡子規 「読書弁」
...その疑問のようなものを多少は浮びあがらせ...
三好十郎 「「廃墟」について」
...それに対し僕も公けに答える責任が多少は有るわけで...
三好十郎 「俳優への手紙」
...何か多少は水商賣がかつた...
三好十郎 「肌の匂い」
...その暴力の方にも多少は愛情もまじっているように思われるのである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...多少は知っている異国の言葉もそのものの眼の前では...
横光利一 「旅愁」
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