...堀越玄鶴は画家としても多少は知られていた...
芥川龍之介 「玄鶴山房」
...多少はこの人通りの少ない...
芥川龍之介 「文芸的な、余りに文芸的な」
...こういう性格も多少は手伝ったのであろうが...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...その時嫉妬の気分も多少は僕にあったらしい...
梅崎春生 「ボロ家の春秋」
...と多少は軽蔑を以て接して来た...
太宰治 「女の決闘」
...多少は苦労して来たような気もしているのであるが...
太宰治 「服装に就いて」
...この酔払いの主張するような説の内には多少は真理があるのではないかというような譲歩の気持ちもないではなかった...
戸坂潤 「『唯研ニュース』」
...わたしのことも多少は知っていたのである...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...その頃は西洋の薬も多少は用いられていたので...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...多少は警戒しました...
中里介山 「大菩薩峠」
...此處の島民にはポリネシヤ人の血でも多少はひつてゐるのかも知れぬ...
中島敦 「環礁」
...この事は我々の眼を多少は開いて観察力をもたらすであろう...
デイビッド・ヒューム David Hume 井上基志訳 「人間本性論(人性論)」
...お勢との関繋(かんけい)がこのままになってしまッたとは情談らしくてそうは思えんのか?総(すべ)てこれ等の事は多少は文三の羞(はじ)を忍んで尚お園田の家に居る原因となったに相違ないが...
二葉亭四迷 「浮雲」
...私は、二人の顔をそつと見比べて、若しこの二人が自分の妻の候補者として並んでゐるのだとすると、果して自分は何方を選むだらうか、良子の方が美人かな、多少は? いや、よく/\見るとさうでもないかな? いや、さうだらう、可憐気なところが一寸とあの女に似てゐるな? ――(どうしてあの女などと云つたのか私は知らない、まるで出たら目なのである...
牧野信一 「毒気」
...勿論多少は、劇的の場面を最高としてあるものもあるが、大部分は笛の舞を中心としている...
夢野久作 「能とは何か」
...やはり多少はそぞろめいて...
吉川英治 「私本太平記」
...彼にも多少は平常(ふだん)にあった侍の心がまえというものを...
吉川英治 「宮本武蔵」
...お蔭さまで山の淋しさにも多少は馴れた...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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