...多少ともに頭も出来...
有島武郎 「私有農場から共産農団へ」
...多少ともネルスキーの言葉が博士の皮膚の下まで刺(さ)したものらしい...
海野十三 「地軸作戦」
...地元の商店で多少ともその打撃を受けないものはなかったが...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...私が永年の間に多少とも貯蓄などをしていて...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...平中も此の人に対して多少とも真剣な気持があったのであろう...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...多少とも知的であろうとする小説を求める読者には...
十返肇 「日本推理小説の曲り角」
...多少とも調子を下げて応対しなければならないようである...
戸坂潤 「イデオロギーの論理学」
...日本の文学者達が最近唱え出して創作に於てその試みを多少とも実現しようとしていると云われている「行動主義」に就いて...
戸坂潤 「思想としての文学」
...科学や技術の歴史的考察や哲学的省察という多少ともジャーナリスティックな仕事を除外しては...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...多少とも自然科学的認識に信用を置いているのである...
戸坂潤 「読書法」
...而も文学の方が夫を多少とも弾性に富んだフレクシブルなものとしてより繊細に把握するのに...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...やがて多少とも政治的な観念的対立にまで拡大強化されつつあるのは...
戸坂潤 「日本文化の特殊性」
...みな多少とも政治や思想の山師どもの餌食(えじき)となってはしないでしょうか...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...軽微な分裂症的症状は多少ともあるもので...
豊島与志雄 「花子の陳述」
...人を多少とも解するのである...
中原中也 「亡弟」
...多少とも批判を加えることが...
中山太郎 「獅子舞雑考」
...そのために多少とも迷惑をこうむるひとたちのことをかんがえると...
久生十蘭 「キャラコさん」
...これも新古今辺から躍出して多少とも新味のある明治の抒情詩を作り出さうとした作者の試みである...
平野萬里 「晶子鑑賞」
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