...猫憑き談の多きは島後と申す方である...
井上円了 「おばけの正体」
...信仰より発生すること多きが故に神話学は素より...
高木敏雄 「比較神話学」
...人界の王の孰れをか君はかく迄*懲らしゝや? かくも譽を奪へりや?禍害の運にこゝに來し楫取多き船の上...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...波瀾多き歴史なり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...近時に於ては大抵後説を取る者多きに似たり...
内藤湖南 「卑彌呼考」
...旧主の駒井能登守から恵まれたもの多きにおることを知ればこそ...
中里介山 「大菩薩峠」
...口多き時に真(まこと)少なし...
夏目漱石 「虞美人草」
...劣等人種(れっとうじんしゅ)もしくは修養(しゅうよう)なき者は感情ことに小さな女々(めめ)しい感情に左右せらるること多きを思って...
新渡戸稲造 「自警録」
...罪多き男こらせと肌きよく黒髪長くつくられし我 とか又有名な やは肌のあつき血汐に触れも見でさびしからずや道を説く君 など同じテマに属する一連の作があること昔は誰でも知つて居た...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...その仕入れかえって多きに過ぎたるものもあり...
福沢諭吉 「学問のすすめ」
...病人の多きは我家風なりとて醫藥を用ひざる者あらば...
福澤諭吉 「肉食之説」
...民心を刺激すること寡(すく)なくしてしかも易俗移風の効多きものである...
穂積陳重 「法窓夜話」
...天然美に空間的の者多きは殊に俳句において然り...
正岡子規 「俳人蕪村」
...俗な歌の多き事も無論に候...
正岡子規 「再び歌よみに与ふる書」
...根掛丈長など売る店の並びたる中に縁日の古著屋多き夜寒かなそれ等を離れて曲り角に小き店を出し四角な行燈を地に据ゑて片側につたやと書き片側に大きんつばと赤く書きたるも淋しげにあはれなり...
正岡子規 「夜寒十句」
...○玉蜀黍は滋養分多きものなり...
村井弦斎 「食道楽」
...「国に居候時も阿堵に不埒多きをのこ...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...得意先多き清二郎は本所辺に別宅(べったく)を設けての通(かよ)ひ勤(づとめ)...
森鴎外 「そめちがへ」
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