...仏教に異宗派多きゆえん人問うて曰く...
井上円了 「欧米各国 政教日記」
...善人の多きがごとく多し...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...近頃の処女は――」(探偵作家梅野十伍は罪汚れ多き某夫人に代ってニヤリと笑い...
海野十三 「軍用鼠」
...思出多き湖畔の町を離れるのでした...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...同町内にも数軒より十軒くらいの多きに及ぶ所も...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...都にも爲殘(しのこ)したる用事多きに...
田山花袋 「秋の岐蘇路」
...多き白髪(しらが)を短くきり下げ...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...寧ろ他の意中を曲解するを喜ぶの批評家多きがゆゑに...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...今年花また開くの好時節に際し都下の或(ある)新聞紙は上(ぼくじょう)の桜樹(おうじゅ)漸(ようや)く枯死(こし)するもの多きを説く...
永井荷風 「すみだ川」
...如何にイタリックの多きがために体裁を損ずるが如く思わるればとて...
穂積陳重 「法窓夜話」
...『古今集』以後の歌集に四季の歌多きは題詠の行われたるがためにして世下るに従い恋の歌も全く題詠となり...
正岡子規 「曙覧の歌」
...そは終止言として用いたるが多きように見ゆ...
正岡子規 「俳人蕪村」
...芭蕉の俳句は変化多き処において...
正岡子規 「俳人蕪村」
...とにかく走者多き時は人は右に走り左に走り球は前に飛び後に飛び局面忽然(こつぜん)変化して観者をしてその要を得ざらしむることあり...
正岡子規 「ベースボール」
...とにかくかかる残忍性多き者が平気でおらるるこの世界はまだまだ開明などとは決して呼ばれぬべきはずだ...
南方熊楠 「十二支考」
...下に向いた波のみ地に接せるよう描いた画多きも...
南方熊楠 「十二支考」
...書に怨(ゑんたい)の語多きは怪むことを須(もち)ゐない...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...マ氏の姿に、何か、夢多き若さと、快活な生活のステップが見えるのも、マ氏の国家が現状にもっているものである...
吉川英治 「随筆 新平家」
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