...(こは夙に永井荷風氏の「日本の庭」の一章たる「梅」の中に道破せる真理なり...
芥川龍之介 「梅花に対する感情」
...夙に勝海舟に識られて...
大町桂月 「夜の高尾山」
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相馬御風 「坪内先生を憶ふ」
...夙にたしかに私のうちに存したが以前にはそれに精神の眼を向はせなかつたところのものに...
デカルト Renati Des-Cartes 三木清訳 「省察」
...氏は翻訳の意義に就いて夙に注目している文学者の一人である...
戸坂潤 「読書法」
...氏が夙に自分の思想に対する抑圧を覚悟したと云われるのは...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...世間直に尾崎學堂を聯想せざる莫し顧ふに彼は夙にジスレリーの人物に私淑し...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...子は夙に山県侯の推挽によりて漸く顕要の位地を占めたる人なるを以て...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...夙に須原を發す木曾人の朝草刈らす桑畑にまだ鳴きしきるこほろぎの聲長野々尻間河にのぞみて大樹おほし木曾人よあが田の稻を刈らむ日やとりて焚くらむ栗の強飯(こはいひ)妻籠(つまご)より舊道を辿る...
長塚節 「長塚節歌集 中」
...夙に靈性欲即ち物欲と混合し易くして...
西周 「情智關係論」
...ほんとの父親は夙に死亡してゐた...
原民喜 「火の子供」
...夙に私を目して風来的な素質に富んだ詩人と断定して...
牧野信一 「ダニューヴの花嫁」
...そして夙に私の旅行談を聴くことに依つて旅の夢を満喫した...
牧野信一 「風流旅行」
...更に世紀文明の太初に遡つては夙に大ソクラテス竝びに大プレトーンが全生命を傾注したる諧謔法を選んで永遠に若々しく呼號してゐる通りである...
牧野信一 「文學的自叙傳」
...明治初年夙に渡仏の閲歴を有してゐたとも後日に及んで聞き知つた...
正岡容 「異版 浅草燈籠」
...「歴史的感覺は人間の本性のうちに於て、それが夙に、幸福な諸關係のもとで、適當な形式に於てそれの表現を見出す筈がないには、あまりに活溌である...
三木清 「歴史哲學」
...それにカフヱ・プランタンの(春の女)と(秋の女)が競爭でラヴしてゐたことなどは文壇では夙に誰も知りつくしてゐたが一般の世間はまだ餘り知つてゐない」といふ冒頭で...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...HERDER は夙に以爲へらく...
森林太郎 「「言語の起原」附記」
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