...お前のいうことは夙(とう)の昔に私が言い張ったところだ...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...自分自身でも夙(と)くに気付いているのではあるが...
海野十三 「赤外線男」
...或(あ)る日又二人が散歩して夙川(しゅくがわ)から香櫨園(こうろえん)へ行く途中阪神国道を横切ろうとすると...
谷崎潤一郎 「細雪」
...彼れ剛正にして夙(つと)に大志あり...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...蘭學事始の所傳の信じ難いことは古賀十二郎氏も「長崎と海外文化」に於て夙く指摘せられてゐるのである」云々...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...「うつや太鼓」から「己が姿」の件が夙(とく)に済んで「俺等(おら)が女房を賞めるじゃ無いが」に来た時...
羽志主水 「越後獅子」
...支那の文明が夙に其發達の頂點に達しながら...
原勝郎 「貢院の春」
...先生の放心(うっかり)は夙(つと)に有名なもので...
久生十蘭 「犂氏の友情」
...重宗は夙(はや)くより最もその意を注いで...
穂積陳重 「法窓夜話」
...夙に街道の旅人を招ぶべき念であつたとのことである...
牧野信一 「水車小屋の日誌」
...夙に物語なるものは其の性質上形式も無之...
牧野信一 「手紙」
...夙に、わたしは吝嗇漢(シワンボウ)と目されて評判が悪かつた...
牧野信一 「幽霊の出る宮殿」
...元より私の手許からは夙に散逸してしまつたものを...
正岡容 「滝野川貧寒」
...夙(とつく)に分量を過した酒に背骨がしやんとしなくなつて...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...薦むる詞(ことば)昔我が濁れる目に夙(はや)く浮びしことあるよろめける姿どもよ...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...夙(はや)く私たちの間にも知られていた...
柳田国男 「海上の道」
...夙(つと)に、お待ちうけらしいたたずまいである...
吉川英治 「私本太平記」
...そしてそのまゝ茶の間に行つて夙くに時間の過ぎて居る藥を一服飮んで來た...
若山牧水 「樹木とその葉」
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