...外見だけでも健康を顧慮しようと云う気力さえすでになかったのでございます...
芥川龍之介 「疑惑」
...未だに外見だけは枝を張つてゐる...
芥川龍之介 「西方の人」
...それは外見だけである...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...兎に角外見だけは冷やかに妻の母や弟と世間話をした...
芥川龍之介 「歯車」
...したがつて余裕ある人を見るとその外見だけから判断してただちに不真面目だとか緊張が足りないとかいつて攻撃する...
伊丹万作 「余裕のことなど」
...私の夫という人は優形(やさがた)で痩(や)せぎすな外見だけがやや木村さんに似ているけれども...
谷崎潤一郎 「鍵」
...すべてのものがただ外見だけの間に合わせもので...
寺田寅彦 「断水の日」
...その上にラジオ商が外見だけは同じで抵抗もインダクタンスもまるでいい加減なコイルを取換えたりしたために...
寺田寅彦 「ラジオ雑感」
...亮の子供の時からの外見だけで彼を判断していた老人などは...
寺田寅彦 「亮の追憶」
...その外見だけに囚われた見方かも知れない...
豊島与志雄 「新たな世界主義」
...外見だけでも彼を受け入れることさえしなかった...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...彼は外見だけはいかにもしんみりと控えていた...
牧逸馬 「助五郎余罪」
...それで少なくとも外見だけでも...
マロ Malot 楠山正雄訳 「家なき子」
...外国映画などで目から入ることの外見だけの模倣が現われる...
宮本百合子 「明日をつくる力」
...外見だけの荒っぽさと称される境遇が...
宮本百合子 「異性の友情」
...落着いているように見えるのは外見だけで...
三好十郎 「肌の匂い」
...外見だけのことでその人がいやになるようなことがあったり...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...外見だけはあらましできたようなものの...
吉川英治 「新書太閤記」
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