...その件については、外聞上良くないので、口外しないようにしてください...
...彼女の行動は、一家の外聞を傷つけるものだった...
...祖父の死に関しては、葬儀式は質素に済ませ、外聞を汚さないようにした...
...彼は、自分の失敗によって一族の外聞を損なったことを後悔している...
...外聞を重んじる会社においては、社員個人の言動に対しても注意が払われる...
...下男に遣つては外聞が悪いと...
石川啄木 「刑余の叔父」
...この連中にはまた外聞ということもありますから...
谷譲次 「踊る地平線」
...恥(はじ)も外聞(がいぶん)もかなぐりすててとんできました...
壺井栄 「二十四の瞳」
...孰(どつち)が外聞が惡いんだらう...
徳田秋聲 「絶望」
...かへつて外聞にもかかはり候事とて...
永井荷風 「榎物語」
...外聞にもよくないと思われるが...
中里介山 「大菩薩峠」
...生きて帰っちゃ外聞(がいぶん)がわるい」「そんな乱暴な事を――まあまあ...
夏目漱石 「草枕」
...切れないと外聞がわるいから...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...「申しませう――恥も外聞も...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...下手人の名前を言ふか、お辭儀をするか、平次の途はこの二つを選ぶほかはなく、主水もまた、此處まで追ひつめられると、耻も外聞も、その口實にはならなかつたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...吉兵衛にあって人の口にかかると外聞が悪いから...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...といって天秤(てんびん)を肩へ当るも家名の汚(けが)れ外聞が見ッとも宜(よ)くないというので...
二葉亭四迷 「浮雲」
...――彼は、嘗て、想像で描き、再読して、恥で、火になり、堕落を覚えたといふ旧作中の主人公を、いつの間にか今は身を持つて体験してゐる怖ろしい廻り合せに戦きながらも、恋しい女の為なら、恥も外聞もなく、ピエロにでも、ラスカルにでも豹変するを辞さない! といふやうな思ひがした...
牧野信一 「小川の流れ」
...見物夥敷(おびたゞしく)參候而不外聞の由にて...
森鴎外 「壽阿彌の手紙」
...家の外聞とか恥とかいうのも条理に合わなかった...
柳田国男 「山の人生」
...そのときばったりの仕事をみえも外聞もなくやったうえ...
山本周五郎 「季節のない街」
...それはみえも外聞もなく...
山本周五郎 「風流太平記」
...伊兵衛は外聞をはばかりながら...
吉川英治 「江戸三国志」
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