...俄(にわか)に調子の外れた慌(あわ)てた声で云って...
谷崎潤一郎 「細雪」
...少し常識を外れているようにあの時は感じたが...
谷崎潤一郎 「細雪」
...生憎なもので時候外れの霖雨がしばらくつゞいて...
寺田寅彦 「寫生紀行」
...窓枠の木が外れて...
豊島与志雄 「千代次の驚き」
...真の芸術の途から外れてゆく...
豊島与志雄 「野に声なし」
...道理に外れた解釋を下さうとする...
内藤湖南 「日本文化とは何ぞや(其一)」
...その太刀先は僅かに外れました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...防弾チョッキかな」「若い女がそんなものを着るか」「窓硝子(ガラス)に当って弾が外れたんだろうよ親分」「そうかなア...
野村胡堂 「身代りの花嫁」
...これはなんとも当ての外れた話で...
牧逸馬 「浴槽の花嫁」
...あの人の心を惹きつけたさにするいろ/\な調子外れの行為が...
水野仙子 「脱殼」
...寒い夜更けの街道を村の外れまで「オロロやオロロ」と叫びながら歩くのであった...
柳田国男 「故郷七十年」
...外れることのないように下拵(したごしら)えをしなければならぬ」――船岡どのはいかがですか...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...博多の町の南の外れ...
夢野久作 「狂歌師赤猪口兵衛」
...その時彼の眼は跳ね返るやうに外れ彼の心は急に暗くなつた...
横光利一 「悲しみの代價」
...(二月五日)サン・ゼルマン二月(ぐわつ)に成つたら一層寒くなる筈(はず)の巴里(パリイ)が今年は何(ど)うした調子外れか好い天気が続いて僕の部屋などは煖炉(シユミネ)を焚(た)かなくつてもいい様に成つた...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...市の外れにある離宮センブルンは仏蘭西(フランス)のルサイユを真似(まね)たものであるが...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...奧山の村を外れて陣座峠の路にかゝる...
若山牧水 「梅雨紀行」
...猿ヶ京村を出外れた道下の笹の湯温泉で晝食をとつた...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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