...「鐘搗いて花の香消ゆる夕べかな」と動詞の位置の顛倒する筈である...
芥川龍之介 「芭蕉雑記」
...朝より夕べまで悉(こと/″\)く川上へつゞきたるがそのかぎりをしらず...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...そして夕べにはいたるところをわが家としてくつろげ...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...」曇りで霧も深い一一月の夕べのこと...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「サセックスの吸血鬼」
...見なれないものを見せられた夢も――夕べの炉辺で聞いた山家話が...
中里介山 「大菩薩峠」
...かくしてこの夕べを二つの駕籠は...
中里介山 「大菩薩峠」
...またその同じ秋の夕べ...
萩原朔太郎 「小泉八雲の家庭生活」
...しづかにわたしは夢の記憶をたどらうとする夢はあはれにさびしい秋の夕べの物語水のほとりにしづみゆく落日としぜんに腐りゆく古き空家にかんする悲しい物語...
萩原朔太郎 「定本青猫」
...朝と夕べとの小曲の作曲が...
長谷川時雨 「朱絃舎浜子」
...彼等にとってこの夕べは陶然とさせる時間だった...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...俺は夕べ戻って来たばかりだが...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...夕べから追っているものを教えやしょう...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「本命馬」
...前線での文学の夕べを組織し...
宮本百合子 「五ヵ年計画とソヴェトの芸術」
...またかの夕べ大臣に聞え上げし一諾を知り...
森鴎外 「舞姫」
...葩束を編みながら美しく羞むひとよ夕べバルコンの影の跫音の言葉ならはるかな愛情も匂ふでせう★梢に鴉の喪章はゐない***新しいアアチの青貝路にペンキの響き自転車で春の帽子がかけてくる★樹樹の梯子を登りをりして歌ふものたち***花に飾られた日射しの緑のブランコの優しい肩にのりあなたは空まで駈けあがる★雲がじぶんでドアをあける光りにまじつて小鳥の声もおちてくるやはらかい枝や影がぼくを支へる...
森川義信 「季節抄」
...お前は夕べから、ちっとも眠っていないじゃないか...
横光利一 「花園の思想」
...まだ若い英才半兵衛に、余命をかし給わぬか」と嘆いて、仮屋の一囲いに、秀吉も共に閉じ籠って、昼夜、看病に怠りなかったが、半兵衛の容子(ようす)には、その夕べ、刻々と、危険が迫っているように見られた...
吉川英治 「新書太閤記」
...空が赤いが?」その夕べ...
吉川英治 「新書太閤記」
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