...琴棋書画の技法を磨くために、この夏中国に留学するつもりだ...
...夏中逗留するといへば...
石川啄木 「鳥影」
...夏中蚊帳が無くっては...
泉鏡花 「女客」
...夏中焼爛れた日光の中に転がつてゐるのも苦しいことの一つだつたよ...
薄田泣菫 「独楽園」
...十二年の夏中から師匠は脚気(かっけ)に罹(かか)りました...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...「あたしどうしてもこの夏中に泳ぎを覚えてしまわなくっちゃ」と...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...夏中雨ばかりだし...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...ただ、なんだか気の毒で痛々しいのは、後家さんの連れて来た男妾だといわれる男で、ロクロク座敷から顔を出さないで、たまたま顔を出した時も、気の抜けたような色をしているものですから、「あの分じゃ、今年中には精(せい)も根(こん)も吸い取られてしまうだろう」勝手口でよけいな心配をすると、「とぼしきったら、また新しいのを差代(さしか)えらあな、金に不足はないし、あの色気じゃかなわねえ、この夏中、あの後家さんに吸いつかれたのが、少なくも五人はあったが、それでも吸い取られずに逃げたのが命拾いで、つかまったのが運の尽きさ」と憎まれ口をきく者もある...
中里介山 「大菩薩峠」
...この夏中だってそうでしょう...
中里介山 「大菩薩峠」
...この夏中からかけて入浴に来た客のそれぞれについて...
中里介山 「大菩薩峠」
......
野口雨情 「都会と田園」
...一(ひ)と夏中を片瀬の別荘に暮し...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...夏中愛読した唐詩選の中の...
林芙美子 「清修館挿話」
...夏中閉口した西日も今は戀しいのに...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...夏中の病気の名残と又今度の名残で倍も倍も抜けて仕舞う...
宮本百合子 「秋毛」
...よく世間では毒なもののように言って夏中茄子を食べないと冬になって風邪(かぜ)を惹(ひ)かないとか疝気(せんき)が起らないとかいうね...
村井弦斎 「食道楽」
...前者は夏中の供花(きょうか)に起ると説いているが...
柳田国男 「年中行事覚書」
...夏中の冷雨つづきで大不作にもなるところを...
吉川英治 「折々の記」
...夏中の地方新聞を見ていると「北アでも愚連隊」とか「太陽族...
吉川英治 「随筆 新平家」
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