...琴棋書画の技法を磨くために、この夏中国に留学するつもりだ...
...夏中逗留するといへば...
石川啄木 「鳥影」
...この夏中の仕事は――いろんな考えを持って行ったのだが――ただレオナドの紹介ばかりが出来たに過ぎない...
岩野泡鳴 「耽溺」
...それには夏中の疲れやら何かで...
上村松園 「迷彩」
...十二年の夏中から師匠は脚気(かっけ)に罹(かか)りました...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...夏中を、京都に近い畿内(きない)のある山の上に過した...
近松秋江 「黒髪」
...夏中ぽつりぽつり咲いていたカンナが...
寺田寅彦 「札幌まで」
...後家さんは、それを男妾だとはいいません、伴(とも)につれて来た男衆だといっていますけれど、到着早々、誰もそれを信ずるものがなくなってしまったので、若い男は少しばかりきまりを悪がっているが、婆さんはしゃあしゃあとしたもので、どうかすると、泊り客にも思いきったところを見せつけたりなどするものですから、この夏中、評判の中心となっていました...
中里介山 「大菩薩峠」
...夏中草が繁げつてしまつて...
林芙美子 「柿の実」
...夏中空家であつた隣家の庭に...
林芙美子 「柿の実」
...夏中愛読した唐詩選の中の...
林芙美子 「清修館挿話」
...実は、これを余り手荒く扱うと、窓枠全体がそのままどなたかの頭の上に落ちて来る危険があるのであって、現に昨年の夏も、下宿の独逸(ドイツ)人がこの窓枠の下敷きになって、一夏中、片足を使えないほどの手ひどい目にあったこと……折柄(おりから)、窓のそとは満潮(グラン・マレ)で、あぶくを載せた上潮の(うねり)が、くどくどと押し返し、巻きかえし、いつ果てるとも見えない有様であった...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...万年草古老伝に此草は当山の霊草にて遼遠に在て厥死活弁じがたきをば此草を水盆に浮るに生者なれば青翠の色を含み若没者なれば萎めるまゝなりとぞ今現に検するに御廟の辺及三山の際に蔓生す毎年夏中是を摘みて諸州有信の族に施与の料とせり其長四五寸に過ぎず色青苔の如し按ずるに後成恩寺関白兼良(かねら)公の尺素往来(せきそおうらい)に雑草木を載て石菖蒲...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...あすこはあの夏中...
宮沢賢治 「銀河鉄道の夜」
...夏中不勝(すぐれず)...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...不出来之節は夏中足袋相用申度奉願上候...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...丹念な家では夏中のオキを消して貯えておいて...
柳田国男 「雪国の春」
...この夏中にもあるようにいわれ出していた...
吉川英治 「新書太閤記」
...その夏中ぐらいは...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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