...これは変態的な性格を持った化学者の悪戯(いたずら)だろうと思うのですが...
海野十三 「国際殺人団の崩壊」
...ちょっと変態的な効果に尽きる...
谷譲次 「踊る地平線」
...あの変態的な愛撫(あいぶ)の仕方にはホトホト当惑するけれども...
谷崎潤一郎 「鍵」
...結局狂った男の殺人剣に斃(たお)れるという陰鬱(いんうつ)な廃頽(はいたい)気分に変態的な刺戟(しげき)があり...
徳田秋声 「縮図」
...従って、翻訳小説も、愈々隆盛を極め、宣伝小説に限定されず、より広く、より一般化して、変態的ならざる、正常的な発達を遂げたのであった...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...戦争をそういった変態的なものと見る者は世界の進化の上から(原本伏字) と考える...
野上豊一郎 「ヴェルダン」
...変態的な喜びにひたっていたのでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...例の変態的な性格でいやがらせたりしながらも...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...変態的なまでに異常な皮膚の敏感さについて...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...次に、これは是非もないことかもしれぬが、作者の想像力が、常に変態的な、異常なものにのみ向けられることに対して私たちは不満を感ずるのである...
平林初之輔 「乱歩氏の諸作」
...一種の変態的な美しさに転化してしまつてゐるのだらうか...
堀辰雄 「噴水のほとりで――」
...そうした変態的な気持が...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...変態的な理屈である...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...それはまことに畜生のような変態的な男であったが...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...不正直なものや、変態的なものや、贅沢(ぜいたく)なものや、それらは民藝品として最も避くべき事柄です...
柳宗悦 「民藝四十年」
...変態的な愛嬌顔(あいきょうづら)と向い合っているよりも...
夢野久作 「難船小僧」
...一種の変態的な興味と誇りとさえ感じていたものでした...
夢野久作 「スランプ」
...男とも附かない中間性の変態的な人間が出来上るから宜しくないというのです...
与謝野晶子 「「女らしさ」とは何か」
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