...そのまゝでは何の変哲もないのだが...
伊東静雄 「詩集夏花」
...何んの変哲もないが...
江見水蔭 「悪因縁の怨」
...何の変哲もない雑談半ばへ「今日は」とも何とも言はず...
坪内逍遙 「斎藤緑雨と内田不知菴」
...進歩という観念が変哲もない一本調子なものではなくて...
戸坂潤 「日本イデオロギー論」
...この何の変哲もない小観測所の中に...
中谷宇吉郎 「アラスカ通信」
...お刺身にバタを塗って喰べるような変哲もないものになって...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...――こんな変哲もないものを描(か)いてあるのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...なんの変哲もない...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...何の変哲もない場所で...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...何の変哲もない調べの中から...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...なんの変哲もないものだった...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...聴いていても面白くも変哲もない話だから...
二葉亭四迷 「平凡」
...「見ると全く変哲もない顔なんだが――僕はあなたが憤つたり笑つたりする時に...
牧野信一 「病状」
...拒めばその変哲もない条目が生きてくる...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...何んの変哲もない絵ばかりだね...
横光利一 「旅愁」
...越前守は、平日どおり、奉行所に出仕し、白洲の訴訟を聴き、市政万般の公事(くじ)を裁決して、変哲もない、平凡な忙(せわ)しい日を送っていた...
吉川英治 「大岡越前」
...武勇一点ばりで変哲もない男かと多年思っていたが...
吉川英治 「三国志」
...やはり順を追って変哲もない浮き沈みの経路をここでもつい書かざるを得なくなった...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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