...もっともこの二三年は彼にも変化のない訣(わけ)ではなかった...
芥川龍之介 「彼 第二」
...淀(よど)んで変化のない...
梅崎春生 「幻化」
...時速九十粁(キロ)で一時間とばしても変化のないような...
田中英光 「オリンポスの果実」
...いつ診ても目立つて変化のないこの病気は医者にとつてもかなり退屈なものだし...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...いわば変化のないものと見ての話であります...
夏目漱石 「中味と形式」
...あるいは十数年間は大した変化のないことと思う...
野村胡堂 「楽聖物語」
...いつもの通りに変化のない...
萩原朔太郎 「猫町」
...季節の変化のないところなので...
林芙美子 「浮雲」
...変化のない叫びであり...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...半分盲(めし)いてまだあの変化のない小さな町に生き...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...絶えて変化のない一同の食糧だった乾麺麭(ビスクィート)と燻製の鰊(にしん)を取り出して単調な朝の食事を始めた...
久生十蘭 「地底獣国」
...毎日繰りかへされる単調な生活、変化のない風景、まるで汚れものをいつぱいぶら下げてあるやうな雑木林、こんなところに一年もゐたら、きつとヒステリイになつてしまふに定つてゐる...
北條民雄 「鬼神」
...変化のない生活だと人には言われるが...
柳田国男 「年中行事覚書」
...少しも変化のない表情で「ふしぎな人だな」と云った...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...季節に変化のないことは文語体のように経済的なことだと今さら思う...
横光利一 「欧洲紀行」
...三月十二日季節に変化のない熱帯や...
横光利一 「欧洲紀行」
...同じような歩調をもって変化のない道を西へ西へと進みました...
吉川英治 「江戸三国志」
...生れ故郷では――悠々として変化のない大自然にごま化されて――眼に見るほどには...
吉川英治 「平の将門」
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