...或(あるい)は商人のごときは兵乱(へいらん)のために兵器(へいき)を売付(うりつ)くるの道を得てひそかに喜(よろこ)びたるものありしならんといえども...
石河幹明 「瘠我慢の説」
...自分の学校の生徒の参考書として売付けたりした...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...下り坂の茶店で休んだときにそこのお神さんが色々の火山噴出物の標本やラヴァやカメーの細工物などを売付けようとしたが...
寺田寅彦 「二つの正月」
......
永井荷風 「雨瀟瀟」
...喧嘩(けんか)を売付けられ...
中島敦 「光と風と夢」
...下らぬ本を作ってはそれをまた高く売付けるという・話にも何にもならない・仕掛にかかったに違いないのである...
中島敦 「狼疾記」
...あるいは少しばかり覚えたことに勿体(もったい)を付けてこれを他の一層未熟な人に売付けるのが教育屋であるということを度々聞きました...
新渡戸稲造 「教育家の教育」
...売付候塩梅因て賄には...
蜷川新 「天皇」
...薩藩に「イングランド」を売付けた英人リンゼイの著書『一八一六から一八七四に至る商船史』には...
服部之総 「咸臨丸その他」
...家老が以前に自分の持て居る原書一冊を奥平藩に二十何両かで売付けたことがあるその事を聞込(ききこ)んだから私が行(いっ)たので...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...近頃家庭料理が急に盛(さかん)になったため西洋鍋や西洋道具が払底(ふってい)となって随分悪い品を高く売付けるそうです...
村井弦斎 「食道楽」
...あの家へは何を持って行っても済むと思うと高い直段を取って悪い品物を売付ける事が毎度あります...
村井弦斎 「食道楽」
...むろん売付ける新聞紙は別に刷らしていたから...
夢野久作 「けむりを吐かぬ煙突」
...一個月ばかり前にテル子嬢の大事なフォックス・テリヤを盗んで大学の博士の卵に売付(うりつ)けたのは...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...ところで面白い事に吾輩はそのテリアUTA(ウータ)を売付けた相手の顔をチャンと記憶しているんだ...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...その犬を断髪令嬢の恋敵(こいがたき)の医学士の所へ持って行って売付けたのも偶然だ...
夢野久作 「超人鬚野博士」
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