...新田先生と千二少年とは、声をのんで、じっと足音のする頭上を見上げた...
海野十三 「火星兵団」
...アッと声をのんで...
江戸川乱歩 「影男」
...声をのんでしまいました...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...みんなで声をのんで立ちすくんだ...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...おどろいて声をのんでいるもの...
壺井栄 「二十四の瞳」
...と声をのんで茫然としているうちに...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...いきなり眼の下に現出した壮大な景観に思わず声をのんで立ちすくんだ...
久生十蘭 「新西遊記」
...――声をのんで、また平調に、「で、当家の世つぎに選ぶ聟(むこ)がねさえ、めったにはないものを、そんなこんなの思慮はなく、好きなものを自由に恋したのでござります...
吉川英治 「江戸三国志」
...そして、油障子を開け、外へ、顔を出したと思うと――どうしたのか、由蔵は、ぶるッと、胸をふるわせて、そのままそこに、声をのんで、自失してしまった...
吉川英治 「大岡越前」
...声をのんで行くてを睨んだ...
吉川英治 「私本太平記」
...しかるに」と、貞満はついに、男泣きに、声をのんで、咽(むせ)んでしまった...
吉川英治 「私本太平記」
...弓身(きゅうしん)のそとにあますところのないまで引き強められていったしゅんかん――声をのんでひッそりとしずまりかえった場(じょう)の内外は...
吉川英治 「神州天馬侠」
...咽(むせ)びかける声をのんで...
吉川英治 「新書太閤記」
...一瞬(いっとき)、彼の真実なことばに打たれた者達は、酒の酔いもどこへやら、声をのんで、藤吉郎の面(おもて)を見まもり合っていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...皆が声をのんで眸を澄ましていると...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...声をのんでしまったが...
吉川英治 「宮本武蔵」
...光悦は、そこでふと、声をのんで、「この辺り、あの食堂といい、摩尼院(まにいん)と申し、皆そうした御遺跡でないものはございません...
吉川英治 「宮本武蔵」
...さし俯向(うつむ)いたまましばし声をのんでまた...
吉川英治 「宮本武蔵」
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