...三人声かけあいて登るに道けわしければ汗は滝なして降る...
伊藤左千夫 「滝見の旅」
...這奴(しゃつ)が命は今霎時(しばし)、助け得させよ」ト、声かけつつ、徐々(しずしず)と立出(たちいず)るものあり...
巌谷小波 「こがね丸」
...はっと掛声かけて...
太宰治 「虚構の春」
...「もう分ってくれはりましたよって出て来なさい」と襖(ふすま)越しに声かけました...
谷崎潤一郎 「卍(まんじ)」
......
種田山頭火 「行乞記」
...これも色の黒い女が奥から声かけた...
徳田秋声 「足迹」
...お増はその時追い縋(すが)るようにして芳村の後から声かけた...
徳田秋声 「足迹」
...芳太郎に声かけた...
徳田秋声 「足迹」
...疲れて枕に突伏になっているお島に声かけた...
徳田秋声 「あらくれ」
...若い衆(しゅ)に声かけながら降りた...
徳田秋声 「新世帯」
...妹が声かけて別れて行くのを...
徳田秋声 「黴」
...始終着き絡(まと)って離れなかった静子に声かけながら...
徳田秋声 「爛」
...知つた顔の半玉が二人傍へ寄つて来て声かけた...
徳田秋声 「のらもの」
...「緑さん!」父は追つかけるやうにして声かけたが...
徳田秋声 「のらもの」
...その槍を合わせて御槍参るぞと一声かけると同時に槍で罪人の胸をとんと打ち...
服部之総 「せいばい」
...組の現場監督の下の親父と、その下につかわれている労働者たちとの関係は、親父が社宅をぶらりぶらり見てまわって、そこに作ってある野菜なんか、一声かけて、さっさと気に入ったのを抜いてゆくという風であるそうだ...
宮本百合子 「くちなし」
...「慮外ながら物申す」と声かけた...
山本周五郎 「おもかげ抄」
...やがてK―君に声かけた...
若山牧水 「みなかみ紀行」
便利!手書き漢字入力検索