...ところが二階から突然『そうだ』と叫び一壮漢が立上がったかとみるや...
日本経済新聞社 「私の履歴書」
...貝を拾わんとて出で来たりし一人の壮漢あり...
井上円了 「おばけの正体」
...壮漢はうやうやしく右手で挙手の敬礼をして...
海野十三 「空中漂流一週間」
...札幌から大勢の警官に見送られて二十人余り背広服の壮漢が同乗したのが...
寺田寅彦 「札幌まで」
...全身にいろいろの刺青(いれずみ)を施した数名の壮漢が大きな浴室の中に言葉どおりに異彩を放っていたという生来初めて見た光景に遭遇したのであった...
寺田寅彦 「蒸発皿」
...イデオロギッシュな壮漢めいた...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...さすがの壮漢もピタリそこに足を留めてしまいました...
中里介山 「大菩薩峠」
...「静かにしろ」と一人の壮漢(そうかん)が釘を打ちこむような声で言った...
平林初之輔 「犠牲者」
...イザ壮漢よ、我が首を刎ねよ...
藤野古白 藤井英男訳 「戦争」
...件(くだん)の壮漢は例の豆腐屋の喇叭の如き物を吹き立てては「野郎そんな所でやってると舟で行ってぶったくって呉れるぞお...
山本周五郎 「青べか日記」
...壮漢は逞しい※(あか)ら顔をはたと予に向けて「どんな貝を取っているんだ」と居丈高に呶鳴(どな)る...
山本周五郎 「青べか日記」
...容子で見ると本当に何も知らないらしいから今日は黙っていてあげる」壮漢は斯様(このよう)におどかしといてさて言葉を幾分柔らげて...
山本周五郎 「青べか日記」
...参木は揺れる工女の中で暴れている壮漢を見た...
横光利一 「上海」
...すらりと姿(すがた)をあらわした壮漢(そうかん)の手には...
吉川英治 「神州天馬侠」
...ぬっと入ってきた壮漢がある...
吉川英治 「新・水滸伝」
...壮漢はなおも「叩ッ殺してもあきたらねえ」と罵(ののし)ッて...
吉川英治 「新・水滸伝」
...またさんざん自分のあとを追ッていたあの壮漢だ...
吉川英治 「新・水滸伝」
...事の次第を聞いて彼方から飛んで来た六尺ゆたかな色白な壮漢があった...
吉川英治 「新・水滸伝」
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