...酒に中(ひた)った彼を壟断(ろうだん)していた...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...數丈高い空間に鐵材の構造が壟斷(ろうだん)された鼻である...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...かの女は壟斷された薄暗(うすやみ)の鼻へおづ/\と進んで...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...亜米利加(アメリカ)では大資本家が小資本家を吸収して利益を壟断(ろうだん)すると云つてトラストの幣(へい)を頻りに論じてるが日本では先づ当分トラストが行はれるほど進歩しない...
内田魯庵 「青年実業家」
...内地雑居となった暁は向う三軒両隣が尽く欧米人となって土地を奪われ商工業を壟断(ろうだん)せられ...
内田魯庵 「二十五年間の文人の社会的地位の進歩」
...勝手に私利を壟断(ろうだん)して下層民を虐(しいた)げる事は出来ぬ訳で...
大隈重信 「永久平和の先決問題」
...もってその専門商業の利益を壟断(ろうだん)したるにあらずや...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...然れども侯は日本人をして韓國の利益を壟斷せしむる如き何等の偏頗なる政略を行使せず總ての外國人に對して機會均等主義を適用せり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...然れども侯は日本人をして韓国の利益を壟断せしむる如き何等の偏頗なる政略を行使せず総ての外国人に対して機会均等主義を適用せり...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...「壟断(ろうだん)」...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...時として一部が権力を壟断(ろうだん)することがある...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...平和の賜物を壟断しやうとするためかも知れない...
永井壮吉 「冬日の窓」
...今まで梅仙女の愛を壟断して居た武士から言えば...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...日本の封建領主は幕府も藩主も関税の利益を壟断(ろうだん)するかあるいは自ら貿易企業者の資格を帯びることによって利益した...
服部之総 「尊攘戦略史」
...いづれも狹隘なる壟斷から離れて普遍洽及のものとなつた...
原勝郎 「鎌倉時代の布教と當時の交通」
...利益があれば勢力者がこれを壟断(ろうだん)するのは珍しくない...
柳田國男 「地名の研究」
...屋敷の土居を壟と書いてグロと読む例などを思い合せると...
柳田國男 「名字の話」
...小さいとは言っても形式は大型古式の墳壟(ふんろう)である...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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