...大正初期の墨堤を瞼に描くこともできるのである...
心猿 「桜もち」
...吾妻橋畔から墨堤を北に向つた...
心猿 「露伴忌」
...舟中より墨堤を指點して...
大町桂月 「月の隅田川」
...隅田川の流れを隔て墨堤(ぼくてい)の桜が見える...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...墨堤の桜が咲きはじめる頃になつて...
太宰治 「清貧譚」
...墨堤の桜を見に出かけた...
太宰治 「清貧譚」
...墨堤を散歩し奇妙な草花を見つけた...
太宰治 「ロマネスク」
...桜のわくら葉散りかかる墨堤(ぼくてい)を歩みて百花園(ひゃっかえん)に休み木母寺(もくぼじ)の植半に至りて酒を酌みつつ句会を催したり...
永井荷風 「桑中喜語」
...二妓雪後の墨堤を歩むべしと勧めたれば...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...妓八郎を伴ひ墨堤を歩む...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...同書に載せられた春の墨堤(ぼくてい)という一篇を見るに...
永井荷風 「向嶋」
...宕陰が記の一節に曰く、「凡ソ墨堤十里、両畔皆桜ナリ...
永井荷風 「向嶋」
...この日や天気晴朗とくると必ず一瓢を携えて墨堤に遊ぶ連中(れんじゅう)を云うんです」「そんな連中があるでしょうか」と細君は分らんものだから好(いい)加減な挨拶をする...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...墨堤(ぼくてい)の言問(こととい)を...
長谷川時雨 「明治美人伝」
...「お猪口一つ持つて行きさへすれば、墨堤十里、あつちでさゝれ、こつちでさゝれ、随分いい心持ちによつぱらつてお花見ができたものですよ、あなた」さてこそな、落語の「花見酒」...
正岡容 「下町歳事記」
...墨堤(ぼくてい)を逍遥(しょうよう)するも豈(あに)二...
正岡子規 「俳諧大要」
...九月十六日夜〔巣鴨拘置所の顕治宛 目白より(ジオラマ筆「墨堤より鐘紡を望む」の絵はがき)〕九月十六日夜...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...……墨堤の桜……ボート競漕……川開きの花火……両国の角力(すもう)や菊……扨(さて)は又...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
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