...然しそのヒステリや癪が増長するだけ...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...彼が又これを読んで増長すると困るが...
宇野浩二 「質屋の主人」
......
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...しかし一つの恐怖心が次第に増長する...
ダウィット Jacob Julius David 森鴎外訳 「世界漫遊」
...これに反して偶然変異がそのままに保存され蓄積し増長する多くの場合には不規則な花形...
寺田寅彦 「自然界の縞模様」
...その固有なる悪習毒気は増長するあるも決して減少することあたわざるなり...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...自分の謙徳を増長する事などに次第に力を籠めてゐたが...
レオ・トルストイ Lev Nikolaevich Tolstoi 森林太郎訳 「パアテル・セルギウス」
...そいつらがいい気になって増長するものだから...
中里介山 「大菩薩峠」
...いかに酔っていても、船長の命令に服するだけの常識は残っているだろうが、もし、それをきかない時は、この殿様が御自身手を下して、あんな奴を御成敗――といっても、人間はダラシがないにはないけれども、船としてはいま無くてならない人になっているあのマドロス、殿様もあれを失いたくはなくていらっしゃるだろうから、思い切った御成敗をなさるわけにはゆかない、そうすると、あれが増長する...
中里介山 「大菩薩峠」
...あまり増長すると...
中里介山 「大菩薩峠」
...これに反して電車や電話の設備があるにしても是非今日は向うまで歩いて行きたいという道楽心の増長する日も年に二度や三度は起らないとも限りません...
夏目漱石 「現代日本の開化」
...「あの御婆さんの方がまだあの人より好(い)いでしょう」「どうして」「五円貰うと黙って帰って行くから」島田の請求慾の訪問ごとに増長するのに比べると...
夏目漱石 「道草」
...悪い奴は増長すると自分の智慧や腕に慢じて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...女房が増長する――あツいけねえ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...あんたは好い気になつて増長するんだもの...
牧野信一 「妄想患者」
...戦功抜群というのを鼻にかけて増長するなよ...
三好十郎 「斬られの仙太」
...どこまでも増長する...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...憚(はばか)らず増長するのだ」と...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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