...「経験のないところに感動するってわけはないでしょう」彼は自分ながら皮肉な気持の増長するのを感じた...
有島武郎 「星座」
...然しそのヒステリや癪が増長するだけ...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...彼が又これを読んで増長すると困るが...
宇野浩二 「質屋の主人」
...魔者は何時(いつ)までも増長することはできない...
田中貢太郎 「赤い土の壺」
......
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...その固有なる悪習毒気は増長するあるも決して減少することあたわざるなり...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...子供のうちに早熟な高慢心が増長するの危険を...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...そいつらがいい気になって増長するものだから...
中里介山 「大菩薩峠」
...いかに酔っていても、船長の命令に服するだけの常識は残っているだろうが、もし、それをきかない時は、この殿様が御自身手を下して、あんな奴を御成敗――といっても、人間はダラシがないにはないけれども、船としてはいま無くてならない人になっているあのマドロス、殿様もあれを失いたくはなくていらっしゃるだろうから、思い切った御成敗をなさるわけにはゆかない、そうすると、あれが増長する...
中里介山 「大菩薩峠」
...百姓がいよいよ増長する――云々(うんぬん)...
中里介山 「大菩薩峠」
...向うはますます増長するばかり...
夏目漱石 「坊っちゃん」
...「あの御婆さんの方がまだあの人より好(い)いでしょう」「どうして」「五円貰うと黙って帰って行くから」島田の請求慾の訪問ごとに増長するのに比べると...
夏目漱石 「道草」
...少し人間より強いものが出て来て窘(いじ)めてやらなくてはこの先どこまで増長するか分らない...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...女房が増長する――あツいけねえ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...近頃増長した野郎だな」「お互ひに増長するのは結構なたしなみぢやないよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...妾達が心配なんてすると反つて増長するんだね...
牧野信一 「妄想患者」
...互いに支え合いつながり合って増長する...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...憚(はばか)らず増長するのだ」と...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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