...私(わたくし)どもの境涯(きょうがい)からは...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...大学出身者中で文学士が最も気の毒な境涯にある...
内田魯庵 「駆逐されんとする文人」
...天下のことすべて眼中に落つといった境涯だ...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...しかも人はしばしば必要物の欠乏からではなく贅沢品の欠乏から死ぬような境涯におちいっている...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...私は近来しみ/″\物貰ひとも托鉢とも何とも要領を得ない現在の境涯を恥ぢ且つ悲しんでゐる...
種田山頭火 「行乞記」
...酒を楽しみ味ふ境涯であれ...
種田山頭火 「其中日記」
...ただ漠然と自由な一人っきりの境涯というくらいな意味のものだったらしい...
豊島与志雄 「或る男の手記」
...唯(ただ)その頃までわたしは数年の間さしては心にも留めず成りゆきのまま送って来た孤独の境涯が...
永井荷風 「雨瀟瀟」
...私の一身も春といふ期間に於て索莫たる境涯に在つたのである...
長塚節 「隣室の客」
...また希(こいねが)わくは一年に一回ぐらい一週間なり十日間なりほとんど俗事を忘るるごとき境涯(きょうがい)に入ることができるならば...
新渡戸稲造 「自警録」
...同じ境涯を辿りつつあるものの共感を持ったのであろうか...
火野葦平 「糞尿譚」
...その後の女の境涯それとなく暗示するかのやうに...
堀辰雄 「姨捨記」
...親しくその実父の境涯行状を聞知するに及んで...
正岡容 「下谷練塀小路」
...三年も病気の境涯にあらしめたならば今少しは楽しみの境涯にはひる事が出来たかも知らぬ...
正岡子規 「病牀六尺」
...この男は誇張なしにみじめな境涯にいるのだ...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「墓地へゆく道」
...だから兼好の境涯から癖(くせ)まで...
吉川英治 「私本太平記」
...「羨(うらや)むべき境涯ではある」と...
吉川英治 「新書太閤記」
...身を町人の境涯(きょうがい)に落して見れば...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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