...近文アイヌ一同ヲ天塩山中ニ移転サセルコトニ決定...
天川恵三郎 「天川恵三郎手記」
...この花の寺の後ろに小塩山という山がありますが...
上村松園 「女の話・花の話」
...ここから塩山(えんざん)までの間に白峰は見えるはずだ...
大下藤次郎 「白峰の麓」
...「塩山へは此処からまだ二里と言ひやすだ...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...その山中(やまんなか)だアに……」「塩山に根本といふ家はあるかね」と自分は更に尋ねた...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...「根本………御座らしやるとも、根本ていのア、塩山では一等の丸持大尽(まるもちだいじん)でごわすア」と答へて、更に、「で貴郎(あんた)ア、根本さア処(とけ)の御客様(おきやくさん)かね」「其処に行輔(かうすけ)といふ子息(むすこ)が有るだらう?」「御座らつしやる」と言つて吸ひ懸けた烟草(たばこ)の烟(けむり)を不細工な獅子鼻からすうと出し、「大尽どこの子息に似合ねえ堅い子息でごわすア、何でも東京へ行かしつた時にア、それでも四五百も遣つたといふ噂だが、それから堅くなつて、今ぢや村でも評判ものでごわす」「一体汝(おまへ)は何処だね? 塩山かね」「いんにや、塩山ではごへん、その一つ前の村の倉沢でごわす」「もう根本は女房(かみさん)を持つたらう」「嚊(かゝ)さまでごわすか、持ちましたとも、……えいと……あれは確か三年前で、芋子村(いもこむら)の大尽の娘さアだ」「子供は?」「まだごわしねえ、もう出来さうな者だつて此間(こねえだ)も父様(とつさま)えらく心配(しんぺい)のう為(し)で御座らしやつたけ」「それでは山県といふのも知つてるだらう」「山県――はア学校の先生様(さん)だア、私等が餓児(がき)も先生様の御蔭にはえらくなつてるだア...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...「塩山つていふ村は...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...今では上塩山第一の富豪(かねもち)と立てられる身分である...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...差出(さしで)の磯や日下部(くさかべ)を通って塩山(えんざん)の宿(しゅく)へ入った時分に...
中里介山 「大菩薩峠」
...「あの、七里村の恵林寺と申すのはいずれでござりましょうな」「恵林寺は、これを真直ぐに進んで行き、塩山駅へ出で、再び尋ねてみられるがよい、大きな寺ゆえ、直ぐに知れ申す」「それは忝(かたじけ)のうござる」若い侍は一礼して通り過ぎました...
中里介山 「大菩薩峠」
...水は忽ち日下部(くさかべ)や塩山(えんざん)一帯に溢れ出す...
中里介山 「大菩薩峠」
...甲斐(かい)の国の塩山(えんざん)の駅から大菩薩峠(だいぼさつとうげ)に向って馬を進めて行く一人の旅人がありました...
中里介山 「山道」
...塩山(ゑんざん)...
樋口一葉 「ゆく雲」
...京都府でも小塩山十輪寺の正月十四日のオコナエというのが...
柳田国男 「年中行事覚書」
...塩山一家は、妻女るいさんの采配(さいはい)よろしきを得て、勤勉、倹約、質素、温順、清潔などの美徳をそなえた、善良な市民の典型のような生活を実践していた...
山本周五郎 「季節のない街」
...主人の塩山慶三は酒もタバコもたしなまず...
山本周五郎 「季節のない街」
...塩山一家の貯金は確実にふえていった...
山本周五郎 「季節のない街」
...塩山家では結婚したとたんにおるいさんが采配をとった...
山本周五郎 「季節のない街」
便利!手書き漢字入力検索