...「やはり塙団右衛門(ばんだんえもん)にゆかりのあるものでございました...
芥川龍之介 「古千屋」
...其の子は同級の塙(はなわ)信一と云って入学した当時から尋常四年の今日まで附添人の女中を片時も側から離した事のない評判の意気地なし...
谷崎潤一郎 「少年」
...其の儘塙の家へ駈け出して行った...
谷崎潤一郎 「少年」
...例の如く塙の家へ行って見ると...
谷崎潤一郎 「少年」
...塙検校(はなわけんぎょう)が言った」丸山はカラカラと笑ったが...
中里介山 「大菩薩峠」
...ハナは塙(はなわ)であって川の岸などの迂回をしなければ近よれない地形であった...
柳田國男 「地名の研究」
...武隈の塙(はなわ)の松は有名なる奥州の歌名所で...
柳田國男 「地名の研究」
...この塙(はなわ)を行けば松が一本あると牛飼いが言った...
柳田国男 「雪国の春」
...塙代奴が余の許しも受けいで...
夢野久作 「名君忠之」
...左様な申立てで塙代奴を取潰いて...
夢野久作 「名君忠之」
...塙江漢(はなわこうかん)も...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
...塙(はなわ)様のご子息郁次郎(いくじろう)様が...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
...江之島神社の境内で召捕られた塙郁次郎(はなわいくじろう)は...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
...げっそりと衰えた塙郁次郎は...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
...塙郁次郎に相違ないと断言する」「ウーム...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
...塙(はなわ)江漢は...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
...恐い、仮面(めん)のようです」「ああ……ああ……」と、江漢は、さめざめと泣くように、そう言われた自分の顔を両手で掩(おお)って――「面目ない! わしは恥かしい!法縄(ほうじょう)を司る公人として三十年、江戸与力の先輩といわれ、めでたく、公職を完(まっと)うして、去年の秋、名月の夜には、その隠退祝いをかねて、世間の人々から、捕縄供養までして貰った身であるのに、その塙江漢が、今宵(こよい)という今宵ばかりは、闇夜の鳥も同様、眼も見えねば、心も見えぬ...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
...処刑するはずの塙郁次郎...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
便利!手書き漢字入力検索