...右手には、塗香と、加持物、房花、扇、箸、三種の護摩木を置き、左手には、芥子(けし)、丸香、散香、薬種、名香、切花を置いてある...
直木三十五 「南国太平記」
...加治木玄白斎は、白衣をつけて、暫く、座所で瞑目してから、塗香を、三度ずつ頂いて、額と胸とへ塗りつけた...
直木三十五 「南国太平記」
...南無大日如来、お力をもって、金翅難羅竜を召し、火天焔魔王、七母、八執曜、各々力を合せて御幼君のために、息災、延命の象を顕現なさしめ給え」こういってから、もう一度、塗香を塗り、香油をそそぐと、炉の中の火は、焔々として燃え上り、紫色の煙が、天井を這い出した...
直木三十五 「南国太平記」
...「これはうがいの水が通うからだろう」といってうがいを止めて塗香を使ったが気力が更に衰えない...
中里介山 「法然行伝」
...この故に塗香を以て供養するなり〉とあった...
南方熊楠 「十二支考」
...塗菩薩は塗香もて供養すと判った...
南方熊楠 「十二支考」
...塗香はざっと英語のアングエントに当り...
南方熊楠 「十二支考」
...かようの塗料を追々改良して種々の香剤を加え装飾の具と成したのが塗香で...
南方熊楠 「十二支考」
...けだし外国の髪油と塗香より転成したらしい...
南方熊楠 「十二支考」
...極めて上製高尚な塗香を作ってわが邦特に調香の美術あるを示すと同時に...
南方熊楠 「十二支考」
...塗香の事は今に誰も気が付かぬか手を出した人あるを聞かぬ...
南方熊楠 「十二支考」
...これと兄弟ほど近類なる塗香を...
南方熊楠 「十二支考」
...塗香に合すべき見込みあるもの多きもここに述べ得ず...
南方熊楠 「十二支考」
...レオ・アフリカヌスはアフリカのセネガ人馬を得れば塗香の呪言誦(ず)しながらその馬の全身に塗ると書いた...
南方熊楠 「十二支考」
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