...葉子は桑と塗物の二つか三つある中から...
徳田秋声 「仮装人物」
...塗物の中を開けて見て下さい...
野村胡堂 「死の予告」
...杏仁水(きょうじんすい)などと同じような酸味のある匂いです」切手入れの古雅な塗物の中に...
野村胡堂 「死の予告」
...日本の技藝に、書畫あり、彫刻あり、劍槍術、馬術、弓術、柔術、相撲、水泳、諸禮式、音樂、能樂、圍碁將棋、插花、茶の湯、薫香等、其他大工左官の術、盆栽植木屋の術、料理割烹の術、蒔繪塗物の術、織物染物の術、陶器銅器の術、刀劍鍛冶の術等、我輩は逐一これを記し能はずと雖ども、其目甚だ多きことならん...
福沢諭吉 「帝室論」
...色艶は塗物のような滑らかげな艶(つや)に富み...
牧野信一 「鬼涙村」
...色艶は塗物のやうな滑らか気な艶に富み...
牧野信一 「鬼涙村」
...胴体は精巧な塗物のやうにピカピカと光つてゐた...
牧野信一 「四郎と口笛」
...と云つて母は家中の鏡と顔の写る塗物類などを秘して仕舞つた...
牧野信一 「凸面鏡」
...塗物に銀で扇面をちらしたシガレットケース一組ずつおくりました...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...四角に削った木地を塗物屋(ぬりものや)へ持って行って円(まる)い盆(ぼん)に仕上ろと言ってもとても出来ない...
村井弦斎 「食道楽」
...もし洗えば天日(てんぴ)で干すと碾(ひ)きにくいから水を切って塗物(ぬりもの)の箱へ入れて乾かすのだ...
村井弦斎 「食道楽」
...塗物類は高価であるということであります...
村井政善 「蕎麦の味と食い方問題」
...渋江抽斎の妻(さい)五百の姉夫(あねむこ)塗物問屋(どひや)会津屋宗右衛門方の通番頭は首席を庄太郎と云つて...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...塗物問屋(ぬりものどいや)の業はここに廃絶した...
森鴎外 「渋江抽斎」
...輪島産のも……あの塗物で有名な能登の輪島ですな...
矢田津世子 「茶粥の記」
...朝市のこととて、何でもかでも売るのであるから、もとより布類ばかりではなく、焼物も塗物も、金物も、木や竹の細工も、心を惹くものが色々現れた...
柳宗悦 「京都の朝市」
...様々な塗物が出来ますが...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...蒔絵(まきえ)をした塗物の器(うつわ)を膝へ取り寄せた...
吉川英治 「新書太閤記」
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