例文・使い方一覧でみる「塗れ」の意味

...村端（むらはづれ）から眞直に北に開いた國道を塵塗れの黒馬の蹄に埃を立てて往返（ゆきかへ）りしてゐた... 村端から眞直に北に開いた國道を塵塗れの黒馬の蹄に埃を立てて往返りしてゐたの読み方
石川啄木「二筋の血」

...埃と汗に塗れた顔を... 埃と汗に塗れた顔をの読み方
石川啄木「二筋の血」

...其外にも如何なる貴女紳士の春の粧いを凝らすの料ともなるべき粧飾品や化粧品が焦げたり泥塗れになったり破れたりしてそこらこゝらに狼籍散乱して...
内田魯庵「灰燼十万巻」

...廊下の壁と同じ漆喰（しっくい）を塗ればよいのだ... 廊下の壁と同じ漆喰を塗ればよいのだの読み方
江戸川乱歩「影男」

...彼が血塗れの短剣をポケットの中に隠していて... 彼が血塗れの短剣をポケットの中に隠していての読み方
スティーブンソン　Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳「宝島」

...口を血塗れにして立ち上がったあの姿！」思い出してぞっとする依頼人...
アーサー・コナン・ドイル　Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳「サセックスの吸血鬼」

...血塗れになっていた... 血塗れになっていたの読み方
直木三十五「南国太平記」

...入ると、何んとなく陰気で、黒い天井に、二人の血が滲んでいるように感じられたし、薄暗い部屋の襖の向うの暗闇の中には、綱手と、七瀬とが、血塗れになって、立っているようにも感じた...
直木三十五「南国太平記」

...血塗れになって悶（もだ）えて転がっている深雪の姿が... 血塗れになって悶えて転がっている深雪の姿がの読み方
直木三十五「南国太平記」

...泥と血に塗れた協差を宗次郎の膝の前に抛（ほう）り出します... 泥と血に塗れた協差を宗次郎の膝の前に抛り出しますの読み方
野村胡堂「銭形平次捕物控」

...泥と血に塗れた脇差を宗次郎の膝の前に抛（はふ）り出します... 泥と血に塗れた脇差を宗次郎の膝の前に抛り出しますの読み方
野村胡堂「錢形平次捕物控」

...血に塗れた死骸の側に膝をついて... 血に塗れた死骸の側に膝をついての読み方
野村胡堂「銭形平次捕物控」

...泥に塗れて汚れては居りますが... 泥に塗れて汚れては居りますがの読み方
野村胡堂「錢形平次捕物控」

...――とう／＼この冬も壁が塗れずに終ひさうです... ――とう／＼この冬も壁が塗れずに終ひさうですの読み方
牧野信一「心象風景（続篇）」

...塵に塗れて勢なく掛軸に影を置いた... 塵に塗れて勢なく掛軸に影を置いたの読み方
水野仙子「四十餘日」

...屁を放ち損じて大便を垂れたので叱り打たれて血に塗れ... 屁を放ち損じて大便を垂れたので叱り打たれて血に塗れの読み方
南方熊楠「十二支考」

...また皮膚病にも塗れば治ったということは... また皮膚病にも塗れば治ったということはの読み方
柳田國男「日本の伝説」

...血塗れになって床の上を上になり下になって転々しておる彼等の衣服は血だらけだ...
モウリス・ルブラン新青年編輯局訳「水晶の栓」

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