...すこぶる安堵(あんど)せるもののごとし...
芥川龍之介 「河童」
...安堵(あんど)の溜息を一所にして...
泉鏡花 「婦系図」
...卒堵婆(そとば)を杖について...
泉鏡花 「怨霊借用」
...いずれも安堵の胸を撫で下したが...
江見水蔭 「月世界跋渉記」
...舊領安堵ならしめむと云へば...
大町桂月 「國府臺」
...津軽及合浦・外ヶ浜一円を安堵せり...
太宰治 「津軽」
...と少しく安堵(あんど)した次第である...
太宰治 「パンドラの匣」
...ヘクト,ルの手を遁れ得て安堵の呼吸喜べり...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...安堵の息をつき、フェリアは右左と確認をする...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...ようやく良縁定まりて父の安堵(あんど)われもうれしと思う間もなく...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...向側にいる妻の微(かす)かな安堵(あんど)を感じさせると...
原民喜 「苦しく美しき夏」
...ダッシュウッド邸の火事の件で二〜三聞きたいことがあります」ビンセントが妙に安堵して歓喜せんばかり...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...――安堵(あんど)いたしましたよ」と大沼は眼尻のしわを波立たせた...
本庄陸男 「石狩川」
...安ツぽい夢を払つたやうな安堵を感じた...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...安堵の息を吐きながら...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「なぐり合い」
...これで今年の冬がくらせると父親は安堵(あんど)をしたのだった...
室生犀星 「不思議な魚」
...お蔭で安堵した」と仰有(おっしゃ)って涙をお流しになった位だそうです...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
...安堵(あんど)奉行までを加えて...
吉川英治 「私本太平記」
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