...かの女の爲すままにぐら/\からだをゆすぶらせてゐるのに堪へられなくなつてか...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...一切の苦患(くげん)に堪へて...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...妾はうるさくて堪まらず』など...
大町桂月 「月の東京灣」
...それはどうしても堪えきれなくなって来た...
相馬泰三 「田舎医師の子」
...拷問に堪えかねての悲鳴...
高見順 「いやな感じ」
...其の上堪え難い針先の苦痛を...
谷崎潤一郎 「刺青」
...京都の繁華を離れて此の無人聲の山の上の僧房生活をしてゐる者の胸には何となく懷しくて堪らない...
近松秋江 「湖光島影」
...家じゅうの畳をよごされるのは私には堪え難い不愉快であった...
寺田寅彦 「子猫」
...それを考えると更に堪らない気持になった...
豊島与志雄 「金魚」
...苦しきに堪えかねて...
夏目漱石 「薤露行」
...悲痛に堪えようとする顔が初々(ういうい)しく...
原民喜 「苦しく美しき夏」
...竟(つい)には余りのけぶさに堪え兼て噎返(むせかえ)る胸を押鎮(おししず)めかねた事も有ッたが...
二葉亭四迷 「浮雲」
...堪らなくなつて来るのだ...
北條民雄 「烙印をおされて」
...そんな笑ひ声見たいな王様の名前があつて堪るものか...
牧野信一 「歌へる日まで」
...相当の風や雨にも堪えて...
牧野信一 「初夏通信」
...その後ろ姿を見ると可憐に堪へられず...
牧野信一 「ベツコウ蜂」
...マア堪えてくれろといわんばかりに書いている...
宮本百合子 「一連の非プロレタリア的作品」
...どうぞ堪忍して下さいまし...
山本周五郎 「契りきぬ」
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