...人生は到底住するに堪へない精神病院に変りさうである...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...外界との接觸に堪へない...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...憂きに堪へざりき...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...不安――恐怖――其の堪へ難い懊惱の苦みを...
伊藤左千夫 「水害雜録」
...もとよりご奉公(ほうこう)には堪(た)えられませんが...
鈴木三重吉 「古事記物語」
...どれだけの修業に依って持ち堪えられているものかまるでご存じがないのです...
太宰治 「炎天汗談」
...こんなのらくらした探偵事件は仏蘭西(フランス)ッ児(こ)の俺に堪え得る事ではない...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「作男・ゴーの名誉」
...彼らは今や堪えかねて鼠は虎に変じた...
徳冨蘆花 「謀叛論(草稿)」
...真白な絹に書いた大きな字の懸物(かけもの)には最も堪えなかった...
夏目漱石 「思い出す事など」
...堪忍(かんにん)して頂戴(ちょうだい)」と三千代は甚だ苦しそうに言訳をした...
夏目漱石 「それから」
...堪忍しておくれよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...今にも涙でも滾れさうな眼を堪へて...
牧野信一 「ゾイラス」
...まだまだやつぱりこの二つの眼に堪へ切れぬ熱い涙がこぼれます...
水野仙子 「響」
...崖に射(さ)す日光は日に日に弱って油を焦がすようだった蝉の音も次第に消えて行くと夏もやがて暮れ初めて草土手を吹く風はいとど堪えがたく悲哀(かなしみ)を誘う...
水上滝太郎 「山の手の子」
...到底その業に堪えられないだろう...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...にんげん三日も食わずにいて堪るもんか」こう云ったが...
山本周五郎 「泥棒と若殿」
...いじらしくって堪らなくなるのであった...
山本周五郎 「風流太平記」
...彼らの下風(かふう)に措(お)かれて堪(たま)るか」と励まし合って...
吉川英治 「新書太閤記」
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