...しかし同時にすっかり堪能(たんのう)した恰好で群集の列にまぎれて元(もと)来た道を引返した...
江戸川乱歩 「一寸法師」
...ことに裁判官と問答するのはいやでいやで堪らぬ...
大杉栄 「獄中記」
...蒸暑さがまた堪へられなくなつた...
薄田泣菫 「旋風」
...富五郎もその道にはなかなか堪能(たんのう)でありましたが...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...ジッと堪えて居た...
谷崎潤一郎 「The Affair of Two Watches」
...自分の思い出話を誰かに聞かせたくてほとほと堪(たま)らなくなってしまった...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「犬を連れた奥さん」
...汝(おぬし)が堪忍(かんにん)ならん! はれやれ...
シェークスピヤ William Shakespeare 坪内逍遙訳 「ロミオとヂュリエット」
...彼にはとても堪えられなかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...悩みに堪えかねて彼のもとへやって行ったとき...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...やがて啓介には堪(たま)らない圧迫となってきた...
豊島与志雄 「二つの途」
...物うりの呼び声などが砂ほこりのなかに堪へがたい騒ぎをする...
中勘助 「銀の匙」
...脾弱いものどもは夜昼の寒さ暑さに堪へかねて毎日いくつかづつ土にまみれてゆく...
中勘助 「銀の匙」
...締めつけられるような切なさに堪えられぬといった気持ちがして...
長谷川時雨 「樋口一葉」
...堪(た)えられない飢えを訴え...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...それに堪えるだけの神経の調子になって来たのでしょう...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...此日真堪向客誇...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...どうかわたくしたちを堪忍しておくれ」わたくしはおかあさまを抱いてあげた...
山本周五郎 「やぶからし」
...ひとつ日本の礼儀の伝統だけは持ち堪えていたいものだと身を崩さず緊きしめてかかるのであった...
横光利一 「旅愁」
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