...自分は堪へられなくなつて...
伊藤左千夫 「奈々子」
...それが無念で堪(たま)らぬのだ...
伊藤左千夫 「春の潮」
...ただ嬉しさに堪えがたく...
巌谷小波 「こがね丸」
...』(註)Fair Hands とは手の美しうて荒仕事に堪へぬ謂はゞ役に立たずの義なり...
テニソン Tennyson 菅野徳助、奈倉次郎訳 「アーサー王物語」
...職工の騷動を思ひ憂慮に堪へず...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...ただあるがままに現実を堪え忍ぶことだけを知っていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...勘次(かんじ)は耳(みゝ)の底(そこ)に響(ひゞ)いた其(そ)の句(く)を獨(ひと)り感(かん)に堪(た)へたやうに唄(うた)うては行(ゆ)くのである...
長塚節 「土」
...まことに同感に堪えない...
野村胡堂 「随筆銭形平次」
...「随分心配したワ、これっ切り死なれたら、何(ど)うしようと思って――全く運転手のそそうよ、堪忍して頂戴ね、こんな可愛らしい坊っちゃんを殺したら、私はまあ、どうしたでしょう――」深井少年の頭には、漸(ようや)く記憶が蘇って参りました...
野村胡堂 「焔の中に歌う」
...どうもこの先生方のいうことは書物臭くて堪らない...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...尤も此友人は倫敦に永く居た人で英文に堪能である所為(せゐ)もあらうが...
二葉亭四迷 「エスペラントの話」
...僕には僕の周圍の人々が同じ計畫に加はる爲めに同じ旗の下に馳せ參じようと夢中にならないのが不思議で堪(たま)らない!」「みんなあなたのやうな力を持つてゐないのですわ...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...女将は、失笑を堪へた...
牧野信一 「父の百ヶ日前後」
...猴神子なき女を不便(ふびん)がる余り、自ら手を付けて生ませた後胤か、不審に堪えぬ...
南方熊楠 「十二支考」
...自分のやうな性分の者には癪に障つて堪らず...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...その喉(のど)に堪えがたい痛みを感じて呻(うめ)き苦しんだ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...北支の民藝のため慶賀に堪えない次第であります...
柳宗悦 「北支の民藝(放送講演)」
...父の翁はこれを知って愛慕の情に堪えず...
柳田国男 「年中行事覚書」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??