...防波堤の常連たちを...
梅崎春生 「魚の餌」
...堤の斜面に頭を下にした姿勢のまま...
梅崎春生 「日の果て」
...そして目の下の堤いっぱいに咲きひろがっている紅(あか)いれんげ草の原へかけこんだ...
海野十三 「一坪館」
...河原から堤防の上へでて俥をとめると...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...今きた堤をふり返った...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...是れが(演壇上に竹を示しつゝ)堤防の竹でございます...
田中正造 「公益に有害の鑛業を停止せざる儀に付質問書」
...それははるかなはるかな太平洋の上におおっている積雲の堤であった...
寺田寅彦 「春六題」
...広々とした堤防です...
豊島与志雄 「男ぎらい」
...堤を下(おり)ると左側には曲輪の側面...
永井荷風 「里の今昔」
...雪に埋れた日本堤や大門外の風景をよろこぶ鑑賞家は...
永井荷風 「里の今昔」
...須崎村の植木師宇田川総兵衛なる者が独力で百五十株ほどを長命寺の堤上に植つけた...
永井荷風 「向嶋」
...その堤防の上には楊柳の枝などをかぶせて泥で固め...
野上豊一郎 「レンブラントの国」
...長い堤をずんずん行くと...
原民喜 「壊滅の序曲」
...それから電信棒がしつこく堤に添つて並んでゐた...
原民喜 「潮干狩」
...小徳利のように下ぶくれの鼻からは鼻毛がツンツンと突出て土堤(どて)のように盛上った上唇を衝き...
牧野信一 「鬼涙村」
...堤の上からこっちを見ていたが...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...辱知 江東生夕の光堤にもえし陽炎(かげろふ)は草の奈邊(いづこ)に匿(かく)れけむ緑は空の名と爲りて雲こそ西に日を藏(つゝ)めさゝべり淡き富士が根は百里(ひやくり)の風に隔てられ麓に靡く秋篠の中に暮れ行く葦穗山雨雲覆ふ塔(あらゝぎ)に懸れる虹の橋ならで七篠(なゝすぢ)の光...
横瀬夜雨 「花守」
...堤の下まで、炎は這っていたし、空が赤いので、黒い人影が、はっきりと介の眼に映じた...
吉川英治 「親鸞」
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