...この堕涙の碑は、つひに有名になつたために、李商隠とか白居易とか、詩人たちの作で、これに触れてゐるものはもとより多い...
會津八一 「一片の石」
...堕落(だらく)した天使の変化(へんげ)です...
芥川龍之介 「おしの」
...そう思うと葉子は自分の堕落を痛く感ぜずにはいられなかった...
有島武郎 「或る女」
...堕落、荒廃、倦怠(けんたい)、疲労――僕は、デカダンという分野に放浪するのを、むしろ僕の誇りとしようという気が起った...
岩野泡鳴 「耽溺」
...而(しか)してその結果は如何(どう)なるかというと、まず官民の堕落、官民の堕落は政治の腐敗、政治の腐敗は即ち国民の苦痛、生活難を惹(ひ)き起すという風に、自ら蒔(ま)きたる種は自ら穫らねばならぬ...
大隈重信 「選挙人に与う」
...日に月に邪道に堕ちてゆくあはれな弟を救ひあげるには――自分のやうにするには――なんでも釣りをしこむにかぎると思ひついたものか...
中勘助 「銀の匙」
...人間(にんげん)の堕落の一範鋳(はんちう)になつてゐた...
夏目漱石 「それから」
...貴方を堕落させたのは! 私...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...堕胎の習慣と相俟って...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...所謂文学趣味に堕す傾向があった...
宮本百合子 「「鎌と鎚」工場の文学研究会」
...最も確実に堕獄の原因となるようなことをあえてしながら...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...地獄に堕ちた亡者(もうじゃ)を見るように...
夢野久作 「支那米の袋」
...そんな危なっかしい妃を迎えて生命(いのち)を堕(おと)すような事があっても...
夢野久作 「白髪小僧」
...堕落の淵に落ち込むべく余儀なくしてしまった...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...自堕落をやっていた...
吉川英治 「大岡越前」
...もしそういう人間の堕ち入り易い病弊(びょうへい)の産褥(さんじょく)のようなものであったら...
吉川英治 「親鸞」
...ともすればそれが小さい植木鉢のなかの仕事に堕していはしないか...
和辻哲郎 「樹の根」
...「アダムの堕罪と...
和辻哲郎 「鎖国」
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